事業内容
現在の事業は主に2つ。
1.グローバルWiFi事業
2.情報通信サービス事業
結論からいうと、↓のように結構幅広く事業展開しています。
グローバルWiFi | ・WiFiルータレンタル(国内外) ・WiMAX ・翻訳吹替 |
情報通信サービス | ・企業向けマーケティング支援 ・ホームページ作成支援 ・法人携帯電話の導入支援 ・電話回線手配代行 ・OA機器販売 |
1.グローバルWiFi事業
ビジョンのメインとなる事業が「グローバルWiFi事業」です…いや、でした。
コロナ前までは売り上げの主力となる事業でしたが、コロナのせいで壊滅的なダメージを負ってしまい、現在休止中。
ただ、グローバルWiFI事業は業界シェアトップクラスを誇るため、アフターコロナを見据えて再稼働できる状態は保っているとのことです。
これが再開できるようになるとビジョンは再度急成長できると思います。
ただ、国内WiFiサービスは好調!
緊急事態宣言のせいでテレワークが急増したため、個人・法人が仕事専用の回線(2本目の回線)として契約することが増えたことが一因のようです。
また、テレワーク以外にも引越、入院、出張、自宅回線との併用、各種イベントなどにも使われることが増えたためさまざまな客層を掴んでいるようです。
よって、以前のような収入まではなくとも、ウィズコロナとしてうまくニーズを拾ってビジネスを掘り起こしているところがすごいなぁと思います。
(代表者の先見性・リスク管理・手腕が素晴らしいです。)
2.情報通信サービス事業
2つ目の柱となる事業は「情報通信サービス事業」です。
これは、WEBサイト関連サービス、法人携帯サービス、電話回線手配代行サービス、オフィス関連サービス、電気代削減サービス、企業総合支援サービスなどがあります。
要するに、企業がインフラ・通信・オフィス機器などを調達するときの支援を行っているイメージです。
事業の一例として、テレワークの対象となっている従業員向けに携帯電話(スマホ)を支給したい法人向けへのサービスをしています。こちらは需要増のため売上が好調。
また、低価格でホームページ作成支援サービスをしています。
スタートアップ企業は、始めは資金が少ないため高いコストをかけてホームページを作ることはキビシイですが、ホームページは必要不可欠。
…ということで、ビジョンの低価格サービスを求めて需要が増えているようです。
ビジョンという会社はスタートアップ企業のニーズを掴むことにフォーカスした取り組みを行っています。
理由は、「最も成長するから」。
例えば、現在の売上が1,000万円でも、来年には2倍の2,000万円になる可能性はとても高い。
が、売上100億円ある企業が200億円になる可能性はそこまで高くない。
スタートアップ企業が成長すれば、ビジョンも一緒に成長できる、というしくみです。
スタートアップ企業(新規設立法人)は現在増加傾向にあります。
会社をスタートするときは、必ずと言っていいほど電話回線やインターネット回線、HP作成、情報機器などが必要となります。
そのような法人へ通信機器や通信サービスの提供などを積極的に行っています。
ビジョンの強み
会社の強みを知ることはとても重要です。
その会社にしかない魅力というのは、みんなが欲しくなるものになるからです。
ビジョンの強みは↓の5点です。
- いい商品を安く提供することで営業活動を少なくし、ムダを省くことで利益率が高い。
- スタートアップ企業に特化することで、その企業と一緒に成長する。
- スタートアップ企業にいろいろな商品を安く提供することで、ベンダーロックイン(企業の固定化)を狙う。
- 従業員一人あたりの生産性がめちゃくちゃ高い。
- 代表者の手腕がすごい!
今後のビジョン
新たな事業の展開として、主に2つの事業があります。
1.グランピング事業
2.新電力サービス「ビジョンでんき」の提供開始
説明を読むのが面倒な人は「2021.09.18 個人投資家向け会社説明会」をご覧ください。
これ以降は、↑の説明会動画を要約したものになります。
1.グランピング事業
グランピングとは…
グラマラス(魅惑的な)とキャンピングを掛け合わせた造語で、テント設営や食事の準備などの煩わしさから旅行者を解放した「良い所取りの自然体験」ができるサービスのことです。
なぜグランピング事業を始めたのか?
その理由を会社説明会で代表者である佐野 健一 氏は↓のように話していました。
理由1.顧客がグランピングに興味があることが分かったから
グローバルWiFi事業で培った顧客を生かして、顧客にグランピングに興味があるかどうかアンケートを取ってみたところ、ものすごく興味がある顧客が多かったようです。
これはいけるかも♪
と判断して、事業を立ち上げるキッカケになったとのことです。
ちなみに、顧客は富裕層が多いし、グランピングというジャンルがまだ競争が少ないため、アウトドア層・旅行層のニーズを掴めればメイン事業になるかもしれませんね。
理由2.旅行の新たな選択肢として(新規顧客の開発)
旅行好きの人は多いです。
そして、旅行にはさまざまな楽しみ方があります。
・アウトドアを楽しみたいけど、面倒なことはイヤ
・ペット、子どもとのびのび遊びたい
・コロナ対策はバッチリしたい
旅行といえばホテルか旅館の2択でしたが、↑のようなニーズを満たす第3の選択肢としてグランピングが現在ニーズがあるのではないかと考えたそうです。
既に実証実験を行っているが予約はいっぱいで好調とのこと。
2022年上半期に事業を開始予定とのことなので、個人的にも体験してみたいなぁと思っています♪
2.新電力サービス「ビジョンでんき」の提供開始
ビジョンでんきとは…
法人・個人事業主をターゲットとした電気(低圧)を販売する事業です。
以前は電力代理店として事業をしていました。
現在は、電力自由化やカーボンニュートラル(脱炭素)などの流れがあり、企業側からの電気代削減の要望などが多かったことからビジョンが直接小売電気事業者になりました。
そして、企業の生命線ともいえる電気を低料金で提供していくことで電気代削減に貢献していくことに。
販売モデルを変えることで、収益モデルとしては加入取次によるショット収益(販売手数料)から、ユーザの利用によるストック収益(月額の電気料金)へ変更になります。
短期的にはマイナスが発生するものの、長期的(2024.1月)以降は黒字化して安定した収益を上げることができます。
利益・成長性など
ビジョン公式サイトに掲載されている経営成績をみてみます。
売上高、営業利益、経常利益ともにピークからは減少してしまっています。
まぁこれは事業内容的にコロナの影響をモロにくらってしまうのでしかたがない部分はあります。
しかし、一番キビシかった2020年よりはかなり改善されてきていますし、事業の方針や戦略も現在の環境に合わせて柔軟に対応していますので、今後は底堅く順調に伸びていくのではないかと思います。
当期純利益・一株当たり当期純利益も↑と同じで2021年は改善傾向にあります。
自己資本当期純利益率は2021年の発表はまだですが、これも同様に改善される見込みです。
次に、財務状態ですが総資産、純資産、自己資本比率ともにコロナのダメージはあまり受けていない印象です。
問題ナシ。
売上・利益が伸びたワケ
↑のグラフはグローバルWiFi事業の月次コストを表しています。
売上・利益が伸びた一因として、ローコストオペレーションの継続&各種利用ニーズの獲得が挙げられます。
まず、モバイルWi-Fiルーターの各種利用ニーズ(グローバルWiFi for Biz等)を積極的に獲得しています。
国内の各種利用ニーズは、アフターコロナでは減少すると思われますが、働き方改革(テレワーク等)により一定数は残る(出社とテレワークの併用等)と考えられますので、コロナ前と比較すると収益は増加します。
それと、各種費用の見直し及び業務効率改善により、海外渡航回復後はコロナ前(2019年)より高い利益及び利益率を出せる事業構造を構築しています。
結果的に、コロナでダメージを負った分ビジョンの経営力が高くなり、より強い企業へと成長できたのではないかと思います。※Level up⇈
新事業「ビジョンでんき」の影響
ビジョンでんきはストック収益モデルです。
楽天が楽天モバイル事業で多額のコスト(巨大なマイナス利益)をかけて整備しているように、ビジョンもある程度のリスクを負ってでも今後の利益獲得に向けての新事業の一つです。
そのため、ある程度の契約数が積みあがるまでは赤字が続いてしまいます。
が、会社想定では2~3年後には黒字化になり、そこから安定的な利益をもたらしてくれる想定をしています。
電気を使わない人はいませんし、今後も必須アイテムなのは間違いありませんので投資する価値は大いにあると思います。
順調に事業が育ってくれるといいですね。
チャートから買い時をみる
ビジョンが初上場したのは2015年12月です。(マザーズ)
その後、2016年12月に東証1部に変更しています。
なので、そのあたりから現在までの株価の流れを見てみます。
2020年のコロナまではかなり順調な上昇トレンドを形成していました。
そこから、ガツンと下げてしまいましたが売上が吹き飛んだので仕方がないです。
しかし、企業努力の甲斐があってジワジワと再上昇していて再度上昇トレンドを描いています。
過去1年分を拡大してみます。
上昇の波を打ちながらも着実に上へ伸びていることがわかります。
直近の高値(壁)であった1,300円も抜けてきて、ノリノリで上昇を続けていますね。
短期的な買いのタイミングとしてはこんな感じ↓
- 上昇が抑えられた前回高値である1,450円まで下がって、そこから下げ渋ったところでの押し目買い。
- 再度、高値(1,600円)を更新してきたら、その上昇の流れに乗っかっての買い。
- 単純移動平均線 期間25(SMA 25)のラインに乗っかってきたら買い。