最近、自己投資されている向上心の高い人が増えているようですが、自己投資するのも少なからずお金がかかりますよね。
英会話スクールを受講したり、介護や福祉の資格の勉強をしたり、プログラミングやWEBデザインのオンライン学習をしたり…。
基本的な知識ならばYoutubeなどで教えてくれている人もいますが、それなりに勉強したい人や資格を取りたいという人は有料のスクールが一番です。
そういう自己投資への金銭的負担を減らしてくれる国の制度があることをご存じでしょうか?
それは、教育訓練給付制度です。
ちょっと前まで私も知らなかったですし、自分の周りではだれも知らなかったので、向上心ある人のお役に立てればと思い、紹介させていただきます。
教育訓練給付制度とは?
サラリーマンの雇用の安定と再就職の促進を図るため、厚生労働省が指定する講座の授業料等の一部をキャッシュバックしてくれる制度です。
制度の趣旨から、対象者は現在働いている人で雇用保険料を支払っている人、または退職して1年以内の人です。
雇用保険料はどの会社でも大抵給与から差し引かれていると思いますが、気になる人は給与明細を確認しておいてください。
この制度には3種類あって、利用する制度によって受講できる内容やキャッシュバック率(給付額)が変わってきます。
「一般教育訓練給付金」は、社会人のスキルアップという位置づけのようで、受講できる内容がライトなものも多いです。
「特定…」や「専門実践…」の制度は専門性の高い資格取得コースという立ち位置で、本気でその道を目指す人のバックアップということで、支給額が40%~70%と大きいです。
例えば、対象のスクール受講料が20万円かかったとすると、その20%である4万円がハローワークからもらえます。(書類で申請することが必要です。)
ザックリまとめると以下のとおり。
制度名 | 支給対象者 | 支給額 |
---|---|---|
一般教育訓練給付金 | 次のいずれかを満たす人 ・受講開始日現在で雇用保険の支給要件期間※1が3年以上(初めての支給は1年以上) ・離職日の翌日以降、受講開始日までが1年以内 ・前回の給付金受給から今回受講開始日前までに3年以上経過している | 20% ※2 MAX10万円 |
特定一般教育訓練給付金 | 同上 | 40% MAX20万円 |
専門実践教育訓練給付金 | 同上 (初めての支給の場合は2年以上、となる) | 50%+20% 1年:MAX56万円 2年:MAX112万円 3年:MAX168万円 |
※2 受講料が4,000円以下のときは対象外。
とりあえずスキルアップしたい人は一般教育訓練給付金
対象となる受講できる分野・資格
いろいろな種類がありますが、一例を紹介します。
特定or専門実践給付金と被るものがありますので、要件などを確認してキャッシュバックの多い方で申請したらよいかと思います。
また、学習する資格やスクールによってはオフライン(通学)とオンライン(通信)の両方があるので、住んでいる近くにスクールがない人も学習できます。
カテゴリ | 分野・資格名 |
---|---|
情報 | 情報処理技術者試験 |
Word,Excel,PowerPoint,Access試験 | |
プログラミング(JAVA,C言語など)検定 | |
CAD関係試験、など | |
事務 | TOEIC、実用英語技能検定(英検) |
簿記検定試験(日商簿記) | |
外国語(中国語、スペイン語、タイ語など)試験、など | |
専門 | 税理士、社会保険労務士、行政書士、司法書士 |
土地家屋調査士、不動産鑑定士、公認会計士 | |
調理師、美容師、各種コーディネータ、など | |
福祉・保健 | 介護福祉士、保健師、看護師、栄養士 |
歯科衛生士、作業・理学療法士、救急救命士 | |
医療事務関係試験、など | |
自動車免許 | 大型・中型・普通(各一種・二種) |
フォークリフト、クレーン、など |
受講から給付までの流れ
まず、自分の取得したいスキルが給付金の該当になっていることを確認します。
確認方法は教育訓練給付金制度 検索システムのサイトに行き、「講座を探したい」→次へ進む→「〇〇から検索」で確認できます。
決まったら申し込みをして、受講し、スクールが決める修了認定基準を満たせば教育訓練修了証明書が発行されます。
あとは、給付金の申請書、修了証明書、領収書、本人確認書類などをもって、地元のハローワークに行けばOKです。
不安な人は、受講するスクールでこの制度について聞くと親切に教えてもらえると思います。
また、念のためハローワークにも受給対象かどうか確認しておけば更に安心です♪
<申請の注意点>
- 原則、本人がハローワークに出向いて手続きする。(代理や郵送は原則ダメ)
- 受講終了日から1カ月以内に申請する。(遅れないように!)
まとめ
- 教育訓練給付金は、スキルアップしたいサラリーマンの後押しとなる制度。
- 現職中でも退職後でも対象。(ただし、雇用保険被保険者の年数などの制限あり)
- 給付金の対象となる講座はいっぱい!
- 受講料の20%が国からキャッシュバック♪
- 終了後の申請はお早めに…。
このような知識は知っているのと知らないのとでは全然違います。
これ以外にも知ってトクする知識は山のようにあります。
オトクな制度をうまく利用していきましょう♪