FXの裁量トレードを行うときはチャート分析ツールが欠かせません。
と言っても分析ツールは山のようにあり、どのツールをどのように使用したら相場に勝つことができるのか、勝てていないトレーダーにはわかりません。
そこで、シンプルに使えて、相場に効果のあるツールをご紹介いたします。
今回は、いろいろな相場で使えるツール:フィボナッチエクスパンション(以下、FE)についてです。
フィボナッチエクスパンション(FE)って何に使うの?
FEは相場のさまざまなところで使うことができます。
主な活用方法は3点あります。
- 逆張りエントリーポイントを探す
- 順張りでの危険地帯(エントリーを見送る・様子見する)ポイントを探す
- 決済(利益確定)ポイントを探す
1.逆張りエントリーポイントを探す
FE活用法の一つが「逆張りでエントリーできるポイントを探せる」ことです。
↓のチャートを例にします。
相場が上昇してきましたが、その後も上昇するのか、この後下降していくのかはわかりません。
そんなとき、一つの目安として活躍してくれるのがFEです。
FEを↓のように引くことができます。
「何か161.8%のラインあたりで、高値更新できずに値動きが止められているっぽいなぁ。」
「じゃあ、このライン(壁)が効いてそうだから、逆張りでちょこっと利益もらえるかも。」
という感じでエントリーすることが可能です。
2.順張りで様子見するポイントを探す
順張り(トレンドフォロー)は上昇していたら「買い」、下降していたら「売り」が基本戦略です。
しかし、何も考えないで「上昇してるから買っちゃおー♪」ってしていると、その先に見えない壁によって跳ね返されてしまい、損失が出てしまう場合があります。
なので、順張りでエントリーしたいけど、今エントリーしても壁にぶち当たらないかなぁというときにFEが役に立ちます。
例としては、1.逆張りエントリーポイントを探すのポイントと同じですが、別の相場でも解説してみます。
値動きを見る限り、誰がどう見ても上昇トレンドですね。
普通に考えるとどこかで買っていきたいと考えますが、赤い縦線が現在値だとすれば、上昇した先の方に居る状態になっているため、今後もグイグイと上昇していくかどうかはわかりません。
そういうときにFEを使ってみます。
そうすると、案の定161.8%のラインが目の前にありますので、一旦反発があるかもしれません。
「じゃあ、ここはエントリーを控えて様子見だな。反発で下がるかもしれないし。でも壁を抜けたら帰るなぁ。」
などと冷静なトレード計画を立てることができます。
3.決済(利益確定)ポイントを探す
今度は下降相場で解説します。
下げていくところでエントリーしたら、次は「どこで決済しようかなぁ♪」と考えます。
決済ポイントはどこだ?と悩む人が多いのですが、ある程度の経験を積んで相場観を身につけないと初心者には難しいです。
そこで、FEが役立ってくれます。
FEの特性上、161.8%で逆張りエントリーするトレーダーがいることを利用し、反発される前に決済してしまうのです。
そうすれば、その後反転して上昇してしまっても問題ないですし、それ以上に下降していったとしてもそれは結果論ですので気にする必要はありません。
また、今回の相場ではFE261.8%のラインまで保有して決済することもできます。
上位時間足などで環境認識をしておいて「ココはもっと下がっていくはずだから利益を伸ばせるだろう!」と判断できれば261.8%で決済することもできるかと思います。
※261.8%も効きやすい数値です。
FEの設定方法・ラインの引き方
お使いのFX業者が提供してくれているチャートでFEが使えれば、それをつかってもらっても構いません。
が、FEを使える業者はあまりなかったように思います。
なので、MT4(メタトレーダー4)を使うことをオススメします。
MT4をダウンロード・インストールした後は、デフォルトでFEが使えますので、設定を以下の通り変更すればOKです。
余計な設定はチャート分析の邪魔になるだけですので、最低限の数値だけ表示させる方がよいです。
設定が完了したら、実際に使ってみましょう。
何度か↑の例で引いているので大体わかるかと思いますが、基本的な使い方は↓のとおりです。
【上昇トレンドの場合】
- 上昇トレンドの最安値の山を探す。
- 最安値・山の頂点・第2安値の3点を引く。
【下降トレンドの場合】
- 下降トレンドの最高値の谷を探す。
- 最高値・谷の頂点・第2高値の3点を引く。
<ポイント>
- FEで重要な数値は161.8%、261.8%のみ。
- 山(谷)があったらFEを使ってみる。
- いつもFEが効く相場ではない。(妄信禁止)
- 上昇(下降)の起点となっている山(谷)に使うと相場に効くことが多い。
- 最高値・第2高値(最安値・第2安値)はあくまで目安。
- それよりキレイな山(相場状況で判断)して使った方が相場に効くことが多い。
まとめ
≪合わせて読んでみて≫
プロトレーダーが使う相場分析ツール:FRの使い方