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【保存版】住民税非課税の最強すぎるメリット7選

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住民税が非課税になったらどんないいことがあるんだろう?
って思われている人、結構いらっしゃるのではないでしょうか?

住民税は住んでいる自治体ごとに計算しているため、非課税になる条件が若干違う場合があります。
その複雑さゆえに、住民税はわかりにくいと感じている人が多いと思います。

また、住民税が非課税になることでのメリットも、自分が住んでいる自治体のサービス内容によって変わってきます。

このように、なかなか統一して「住民税非課税メリット〇選!」とまとめにくいところがあるのですが、今回は全国共通で使える非課税メリットをご紹介します。
あと、オマケとして、個人的にいくつかの自治体サイトを調べた中で「こんな非課税メリットがあるよ」というのも紹介します。

住民税非課税のメリット、十分に活用してみてくださいね。

そもそも住民税って?

住民税は、所得税と同じである程度所得がある人が納める税金のことです。

収入が給与だけの人は年間55万円以上、年金だけの人は年間110万円以上ある人は所得が発生します。(収入は天引きされる前の総支給額です)
それ以外の収入がある人は、それにかかる所得を計算します。
そして、それぞれの所得を合算して一定額を超えると住民税がかかることになります。

住民税についての基本的な内容は↓で解説しています。

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住民税が非課税になる要件って?

住民税が非課税になる条件は住んでいる市区町村(自治体)によって変わります。
しかし、最低でも合計所得金額が38万円以下であれば非課税になります。

住民税非課税要件(一例)
  1. 生活保護者
  2. 障害者、未成年、ひとり親、寡婦で合計所得135万円以下
  3. 2以外の人で合計所得38~48万円以下(扶養している人がいれば増額)

住民税非課税について詳しく知りたい人は↓をチェックしてみてください。

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住民税非課税の最強メリット

今回の本題である住民税非課税になったらどんなメリットがあるのかを解説します。
まぁメリットというより、どういう制度が利用できるようになったり、どういった補助や給付があるのか、といった観点になります。

1.介護保険料が減額

介護保険料とは、40歳以降全員が支払う必要がある保険料です。
40歳~64歳までは社会保険料や国民健康保険料を支払うときにまとめて徴収されますが、65歳以上になると個別に支払うようになります。

65歳以上の介護保険料については、住民税が非課税のときは減額されることになります。

<参考>厚生労働省サイト「介護保険の保険料(第1号被保険者)

2.高額介護サービス費が減額

高額介護サービス費とは…

介護サービスを利用するときは当然利用料を支払います。
この利用料が1ヵ月に一定以上かかっている人は、支払い能力によって払い戻し(還付)されることがあります。
↑これを高額介護サービス費といいます。

↓の表にあるとおり、市町村民税(住民税)非課税の人は自己負担の上限額が少ないです。ということは、介護サービスを使ったときの払い戻しの金額が多くなるということです。

設定区分対象者負担の上限額(月額)
第1段階生活保護を受給している方等15,000円(個人)
第2段階市町村民税世帯非課税で公的年金等収入金額+その他の合計所得金額の合計が80万円以下24,600円(世帯)
15,000円(個人)
第3段階市町村民税世帯非課税で第1段階及び第2段階に該当しない方24,600円(世帯)
第4段階①市区町村民税課税世帯~課税所得380万円(年収約770万円)未満
②課税所得380万円(年収約770万円)~690万円(年収約1,160万円)未満
③課税所得690万円(年収約1,160万円)以上
①44,400円(世帯)
②93,000円(世帯)
③140,100円(世帯)
<参考>厚生労働省サイト「サービスにかかる利用料

3.高額療養費が減額

高額療養費とは…

医療機関や薬局の窓口で支払った額が、ひと月(月の初めから終わりまで)で上限額を超えた場合に、その超えた金額を支給する制度です。
※入院時の食費負担や差額ベッド代等は含みません。

<参考>厚生労働省サイト「高額療養費制度を利用される皆さまへ.pdf」より

要するに、1ヵ月で支払う医療費はその人の所得によって上限が決まるということです。
そして、その上限は住民税非課税者はかなーり負担が軽いということです。
詳しくは↓の表をご覧ください。

区分条件外来(個人ごと)ひと月の上限額(世帯ごと)
現役並3健保:標報83万円以上
国保:課税所得690万円以上
(年収約1,160万円~)
252,600円+(医療費-842,000)×1%同左
現役並2健保:標報53万円以上
国保:課税所得380万円以上
(年収約770万円~約1,160万円)
167,400円+(医療費-558,000)×1%同左
現役並1健保:標報28万円以上
国保:課税所得145万円以上
(年収約370万円~約770万円)
80,100円+(医療費-267,000)×1%同左
一般健保:標報26万円以下
国保:課税所得145万円未満等
(年収156万~約370万円)
18,000円
(年144,000)
57,600円
低所得住民税非課税世帯8,000円24,600円
(所得0円なら15,000円)
70歳以上の医療費負担上限額>

区分条件ひと月の上限額(世帯ごと)
健保:標報83万円以上
国保:旧ただし書き所得901万円超
(年収約1,160万円~)
252,600円+(医療費-842,000)×1%
健保:標報53万~79万円
国保:旧ただし書き所得600万~901万円
(年収約770~約1,160万円)
167,400円+(医療費-558,000)×1%
健保:標報28万~50万円
国保:旧ただし書き所得210万~600万円
(年収約370~約770万円)
80,100円+(医療費-267,000)×1%
健保:標報26万円以下
国保:旧ただし書き所得210万円以下
(~年収約370万円)
57,600円
住民税非課税者35,400円
69歳以下の医療費負担上限額>

4.入院したときの食事代が減額

入院したときの食事代は実費…ではなくて、患者が支払う額は固定化されています。

一般的には1食あたり460円ですが、難病患者や小児慢性特定疾患患者、住民税非課税世帯の人は食事代が減額されます。

単純に住民税非課税世帯の人だと、460円→210円と半額以下になるので、長期間の入院になるときは結構影響がありますね。

(例)10日間入院したとき、1日3食で計算すると30食になるので…
一般:13,800円(460円×30食)、非課税者:6,300円(210円×30食)となり、その差は7,500円になる。

対象者1食あたりの金額
一般の方 460円
難病患者、小児慢性特定疾患患者の方(住民税非課税世帯を除く)260円
住民税非課税世帯の方210円
住民税非課税世帯の方で過去1年間の入院日数が90日を超えている場合160円
住民税非課税世帯&所得0円の70才以上の高齢受給者100円
全国健康保険協会サイト「入院時食事療養費」より

5.国民健康保険料が減額(≒非課税)

厳密にいえば、住民是が非課税になったからといって国民健康保険料(国民健康保険税ともいう…以下、料で統一)が減額されることはありません。
しかし、意味合い的にはほぼ減額に近いかたちになるので、参考程度に紹介します。

ちなみに、国民健康保険料(税)の計算は↓のようになります。

国民健康保険料の計算方法(世帯全員分)

保険料=医療分+支援金分+介護分
※医療分・支援金分・介護分にそれぞれ所得割・均等割などがかかる

  • 医療分:全員が支払う基本料金
  • 支援金分:後期高齢者医療制度の負担金
  • 介護分:40~64歳の人が負担するもの
  • 所得割:加入者の所得×料率
  • 均等割:加入者数×固定額
  • 平等割:1世帯にかかる固定額
  • 資産割:固定資産税額×料率

↑のとおり、保険料の計算はフクザツになっています。
(一部の自治体では、平等割や資産割はありません。)

例えば、所得がない人は所得割が0円になりますが、均等割は一律にかかってしまうことになります。
ただ、均等割を減額してくれる制度もあります。
それが、所得43万円以下の場合です。(国保加入者が複数いる場合は計算が変わります)

減額される額は、実際にかかる均等割額の20%~70%になります。
(例:均等割が3万円かかるときは、最大21,000円減額されて9,000円に。)

ちなみに、住民税側でも所得43万円以下であれば非課税になることが多いです。(地域によります。)

6.国の給付金の対象になる

コロナ関係の給付金

ここ数年は毎年のように突発的な給付金がありますよね。

直近だと「住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金」(コロナ給付金)というのがありました。
これは、世帯全員が住民税非課税のときに1世帯10万円が支給されるというものでした。

今後もこのような給付金が何かしらのカタチであるかと思いますが、支給条件に「住民税非課税」が付くことが多いです。
もらえるものは忘れずにちゃんともらっておきたいものですね。

教育関係の支援金

高校生などを対象とした「高校生等奨学給付金」というものがあります。
これは、高校にかかる授業料以外の教育費(教科書代・教材費など)の負担軽減対策として、返還不要のお金がもらえます。
対象者は、生活保護世帯、住民税非課税世帯となっていて、住民税非課税世帯であれば5万~15万円がもらえます。

<参考>文部科学省サイト「高校生等への就学支援

また、「高等教育の修学支援新制度」というものがあり、住民税非課税世帯、またはそれに近い収入の人が受けられる制度もあります。

この制度は、カンタンにいうと大学の授業料がタダ(減額)されたり、大学生活をするための生活費がもらえる、というものです。
かなり大盤振る舞いに給付してくれる半面、収入条件がキビシイので一般家庭では利用することは難しいです。

ただ、条件を満たしている人にとってはタダで大学に行けて、生活費の補填もありますので使わない手はありません。

<参考>文部科学省サイト「学びたい気持ちを応援します 高等教育の修学支援新制度

7.自治体独自のサービスが手厚くなる

お住まいの自治体ごとにサービス内容は変わりますが、住民税非課税の人に対する補助や優遇制度は無数にあります。

よくあるのが、保育園や幼稚園などの費用が減額(無料)になるというものです。
また、健康診断や予防接種の無料化であったり、就学支援制度といって学校用品やPTA会費、給食費などの補助金がもらえる自治体もあります。
あと、高齢者向けの福祉バス運賃の無料化やタクシーチケットの配布、水道料金の減額、住宅の家賃補助などがあります。

ちなみに、よくあるカン違いとしてはNHK受信料の免除です。
これは住民税が非課税というだけでは免除してくれません。
住民税非課税+障害者手帳をもっていることが条件になります。

自治体独自サービス(非課税者向け)
  • 幼稚園、保育園の費用が無料/減額
  • 健康診断、予防接種が無料/減額
  • 就学支援制度が利用できる(学校用品購入費、会費、給食費などの補助)
  • 福祉バス、タクシー料金が無料/減額
  • 水道料金の減額
  • 住宅家賃の減額/補助

まとめ

住民税が非課税になるメリットをまとめておきます。

非課税メリット条件・注意点
介護保険料の減額世帯全員が非課税のときと、本人のみが非課税でランクが違う
高額介護サービス費の減額世帯全員が非課税のとき
高額療養費の減額世帯全員が非課税のとき
入院時の食事代の減額世帯全員が非課税のとき
国民健康保険料の減額世帯全員の所得で計算するので厳密には非課税と関係ない
各種給付金の対象になる個人が非課税/世帯全員が非課税、と条件が変わる
教育関係の支援金の対象になる高校/大学の学費や就学支援金がもらえるときがある
自治体独自サービスの対象になる住んでいる自治体によってサービス内容はかわる。(↓は一例)
・幼稚園、保育園の費用が無料/減額
・健康診断、予防接種が無料/減額
・就学支援制度が利用できる(学校用品購入費、会費、給食費などの補助)
・福祉バス、タクシー料金が無料/減額
・水道料金の減額
・住宅家賃の減額/補助

↑の表を改めてみていると、「世帯全員が非課税」という条件が多いですね。
世帯というのは住民票上の世帯を意味します。
自分や家族がどうなっているのかは世帯全員の住民票を取得すればわかります。
また、世帯を分けることは役所で手続きすれば可能ですので、検討してみてもいいかもしれません。(ただ、世帯を分けるデメリットもありますので確認が必要です。)

20221218_住民税の基本の「キ」
【そうだったのか】住民税の基本の「キ」 住民税とは? 住民税は、都道府県や市区町村がおこなう行政サービスを維持するために必要な経費を分担して支払う税金です。 要す...