仕事を退職した人(大学生や主婦などのアルバイト・パートを含みます)は、辞めたときに勤務先から源泉徴収票をもらうと思います。
これは、税金(所得税)を返してもらうためのチケットのようなものです。
しかし、そのチケットの使い方を知らないせいでお金を捨てている人が大勢いるのです> <
これを見た人が一人でも「助かったなぁ」と思ってもらえたら私も嬉しいです♪
退職したときにもらう源泉徴収票とは…
例えば、令和2年3月末に退職した人がもらった源泉徴収票はこんな感じです。
これに何が書かれているかというと・・・
1.R2.1.1~R2.3.31までの間に「〇〇 ■■」さんに合計70万円の給与を支払った。
2.支払った70万円のうち、10,120円を所得税として差し引いた。(よって実際の支払額は689,880円)
3.支払った人はpkfire.netという事業所(人)
4.「年調未済」とは年末調整していないです、ということ。
<重要ポイント>
ここで大事なことは「所得税が10,120円差し引かれていた」という記載です。
所得税は給与額に対してちょっと多めに差し引いていて、年末に税額を調整する、というしくみになっています。
しかし、年の途中で退職した人は調整する作業をしていないため、多めに引かれっぱなしになっているのです。
そのため、自分で調整(確定申告)することで納めすぎている税金を返してもらおう、ということですね。
ちなみに、源泉徴収税額の欄が「0円」と記載があるときは、給与から所得税を引いていない、ということになりますから、確定申告しても税金は返ってきません。
税金が返ってくる人・返ってこない人
税金が返ってくるしくみは↓のとおりです。
・給与から税金が多めに引かれている
・退職していなければ年末に税金の調整をして差額を返してもらえる
・退職したときは、その差額は支払ったままになっている(多めに税金払ったまま)
・確定申告すると、差額を返してもらえる
じゃあ、退職した人は確定申告すれば誰でも税金返ってくるね♪
ヤッター!
確かに、大抵の人はOKだと思います。
が、しかし、残念ながら、税金が返ってこない人もいます。
せっかく頑張って確定申告したのに、1円も返ってこなかった。
逆に、税金を払わなければいけなかった。
というパターンもありますので、カンタンにまとめておきます。
税金が返ってくる人
↓の2つの条件を満たしていれば、ほぼ税金が返ってきます。
- 1年間の収入が退職した給与分だけの人
- 給与から所得税が引かれてた人(源泉徴収税額が0円じゃない)
税金が返ってこない人
↓の条件にあてはまった人は、税金が返ってこないことが多いです。
- 給与から所得税が引かれていなかった人(源泉徴収税額が0円)
- 1年間の収入が、退職した給与以外にもある人(再就職した人も含む)
- 異常に安い所得税しか引かれていなかった人(例:給与200万円に対して1,000円しか引いていない、など)
<解説>
1.所得税が引かれてなかった人は100%返ってきません。(支払っていないので当然ですが…)
2.退職したときの給与の他にも収入があった場合、なぜ税金が返ってこないのかというと…
所得税は1年間のすべての収入(所得)を合わせてみて、1年分の税金の額を決めることになります。
例として、退職したときの給与が70万円、再就職したときの給与が200万円あったとしたら、1年間で270万円の収入があったことになります。
で、70万円の給与から1万円、200万円の給与から8万円の所得税が引かれたとします。
そして、270万円にかかる所得税…仮に10万円とすると、実際に引かれた所得税は9万円なので、税金が返ってくるどころが1万円余分に納めなければならないことになります。
3.レアケースですが、勤務先がテキトーに税額計算していて、給与から差し引く所得税が少なすぎていた場合、確定申告すれば逆に差額分を納めなければいけなくなります。
税金が返ってくるかどうかを調べる方法
↑で説明したとおり、所得税が返ってくるかどうかを自分で判断するのは難しいと思います。
でも安心してください。
源泉徴収票が手元にあれば、無料でオンラインで税金が返ってくるかどうかをチェックすることができます。
↑のリンク先をクリックして、↓のとおり進んでいけばOKです。
所得税が返ってくるかどうかを確認するだけならば、途中でやめれば申告したことにならないので、国税庁のサイトだからといってビビらずに気軽にやってみましょう。
スマートフォンで調べるとき
前提として、今回は年末調整されていない源泉徴収票を紙でもっていて、スマホで税金が返ってくるかどうかを確認する場合の手順をご紹介します。
1.「作成開始」をタップ。
2.「確定申告をする年分は令和2年分ですか」→「はい」をタップ。
3.「申告する収入を全て選択してください。」→「給与」を選択して「確定」をタップ。
4.「お持ちの源泉徴収票は1枚のみですか。」→「はい」をタップ。
5.「勤務先で年末調整が済んでいますか。」→「いいえ」をタップ。
6.「以下のいずれかの控除を受けますか。」→「いいえ」をタップ。
7.「提出方法を選択してください。」→「書面」を選択して「次へ」をタップ。
8.自分の生年月日を入力して「同意して次へ」をタップ
9.「会社員の方やパート、アルバイトの方で、「給与所得の源泉徴収票」をお持ちの方」の「給与所得 収入金額」をタップ。
10.「データで交付された源泉徴収票の入力」欄は源泉徴収票を紙ベースでなく、データ形式でもらっている人が入力するところです。
紙の人はスルーして下へスクロール。
11.「書面で交付された源泉徴収票の入力」のところで、「年末調整済みでない源泉徴収票」の「源泉徴収票を入力する(下側の+)」をタップする。
12.自分がもっている源泉徴収票を見ながら、「給与収入、源泉徴収税額、(社会保険料料)、支払者の住所、名称」を入力して、「入力内容の確認」をタップ。
※今回は正式な申告でないので、支払者の住所・名称はテキトーでOK。
13.画面が一つ戻り、先ほど入力した内容が表示されるので、確認して「次へ」をタップ。
14.収入・所得の入力画面…一番下までスクロールして「次へ」をタップ。
15.控除の入力(1/2)の入力画面…一番下までスクロールして「次へ」をタップ。
16.控除の入力(2/2)の入力画面…一番下までスクロールして「次へ」をタップ。
17.住民税等の関する事項の入力画面…すべて「いいえ」を選択して「次へ」をタップ。
18.還付される金額が表示されます。
ここに記載されている金額が所得税が返ってくる額となります。
パソコンで調べるとき
1.「作成開始」をクリック。
2.「印刷して提出」をクリック。
3.右下にある「利用規約に同意して次へ」をクリック。
4.「令和2年分の申告書等の作成」をクリック。→「所得税」をクリック。
5.「作成開始」をクリック。
6.これ以降はスマホ版で説明したのと同じになるので省略します。
(要約:給与の欄で手持ちの源泉徴収票どおりに入力して、あとは「次へ」を連打でOK)
まとめ
<あわせて読んでみて>
・【保存版】確定申告・住民税申告するには何がいるの?