FXは上に行くか下に行くかを当てるゲームです。
単純な二者択一であるにもかかわらず「FXの9割の参加者が負ける」と言われているのは戦略が足りていない可能性が高いからです。
例えば、勝つ確率は単純に50%ではなく、ある程度の傾向をみることで勝率を上げることができます。
勝率を高めるにはFXトレーダーの心理を読む必要があります。
FXはトレーダーの人気投票と同じです。
みんなが買いたいと思えば価格は上昇しますし、売りたいと思えば価格は下降します。
その結果がチャートであり、今後の値動きのヒントとなります。
なので、このゲームに勝つには「このチャートからトレーダーは買いたいのかな?売りたいのかな?」ということを想像して、大多数の人が買いたい/売りたいと思う方向にエントリーすると勝つ確率がupするのです。
それが環境認識とシナリオ立てです。
一見難しそうなイメージですが、カンタンにできます。
要するに上位足→下位足と順番に見ていって、そのときに気がついたことをまとめることです。
今回、ZND/JPY(ニュージーランドドル/円)という通貨ペアで環境認識してトレードするシナリオを考えていきます。
とりあえず、忙しい人のために結論から。
・週足、日足は上昇トレンド。
・4時間足はレンジ。
・上位足が上昇トレンドなのでロング目線。
・レンジ上限までの値幅は取りやすそう。
・わかりやすいエントリーポイントが出るまで待つ。
環境認識
週足チャートを分析
はじめに、NZD/JPYの週足チャートをみてみます。
はじめはパッと見で思いついたこと、気になったことをメモしていきます。
例えば、2017年からは下降トレンドが続いていたけど、2020年6月以降はトレンド転換して上昇トレンドが続いているなぁ、という感じです。
その後、ライン引きをしていきます。
私は上昇トレンドになったところからチャネル(レンジのような感じで上値・下値にそれぞれトレンドラインを引く)を引いたり、現在値に影響しそうな気になる価格帯に水平線を引いたりします。
まぁ、週足だけでトレードすることはありませんので、作業的にはこのくらいで十分です。
・上昇トレンド継続中
日足チャートを分析
次は、NZD/JPYの日足チャートを分析します。
週足チャートと同じように、気になるポイントをメモしていきます。
まず、週足チャートと同じ上昇トレンドであることがわかります。
現在値は、移動平均線(SMA200)の上で、日足で引いたチャネルの中央あたりに位置しています。
チャート画面中央から急上昇していますが、上昇が止められた価格帯で何度も上昇を止められています。(気になるので水平線を引く)
こんな感じでしょうか。
次に、値動き・波の大きさや形をチェックします。
急上昇した波を1波としてカウントしていくと、現在は3波継続中なのかな?
それとも、まだ3波がスタートしておらず、2波継続中ともとれるかな?
直近は波のサイズが小さくなっているし、動きが小さいので、そろそろどちらかの方向にドーンと動きそう。
このような分析を行った結果、私はロングエントリーすることにしました。
あとは、どこでエントリーするかを決めることになります。
エントリーポイントは日足チャートではつかみにくいので4時間足チャート以下でみる方がいいと思います。
・上昇トレンド継続中(週足と同じ)
・上昇したがっているけど、あるラインで何度も止められている
・直近は狭いレンジが続いている
4時間足チャートの分析
最後に、NZD/JPYの4時間足チャートです。
4時間足チャートは…レンジですね。
週足、日足と上昇トレンドだったので、4時間足でも上昇トレンドであればテキトーにロングエントリーしても時間が経てば利益になると思います。
ただ、レンジとなるとテキトーにエントリーしては含み損の時間が長くなることがあり、ポジションを保有していることがメンタル的にキツくなります。
そのため、ある程度チャート分析する必要があります。
まず、日足で引いた紫の水平線はココでも意識されていますね。
このラインを上抜けてくれると上昇トレンドが再開されるのでは?と多くのトレーダーが考えていると思います。
また、週足で引いた青い水平線上でも何度か下降を止められていることもわかります。
とりあえずは、ここまで下がったら一旦の反発がありそうです。
なので、今はこの2本の水平線の間で価格が上下しています。
あとは、ピンクのトレンドラインが相場に効いていそうだったので引いてみました。
真ん中でドーンと下抜けていますが、すぐに戻ってきたのでノイズとしてムシします。
そうすると、直近の値動きでは大体このラインで下降が止められていそうです。
青の水平線ほど効果はないかもしれませんが、このあたりに価格が来たら要注意です。
・レンジ(横ばい)が続いている
・どちらかといえば上昇の方が強いかも
・トレンドラインが効けばエントリーしやすい
シナリオ・エントリーポイント
3つの時間軸で分析してある程度の状況がわかりました。
次はどこでエントリーしたら勝ちやすいか、その価格帯と根拠を探していきます。
シナリオを考えるコツは「他のFXトレーダー(みんな)はどこでエントリーしたいかなぁ」という視点でみることです。
また、シナリオを100%当てることは不可能ですので、なるべくシンプルに考えるぐらいで十分です。
シナリオ1:トレンドラインでエントリー
まずは、先ほど引いたトレンドラインに価格がきたらロングエントリーできるかなぁと考えます。
直前の値動きでは、このラインに価格が来た後に急上昇しています。
つまり、意識されているラインだということ。
なので、再度このラインまで下がってきたら、同じように反発を期待できそうと考えます。
利確は直近高値まででもいいですし、握力が強いなら紫の水平線まで保有してもいいと思います。
ちなみに、水平線まで保有するとリスクリワード1:4以上を狙える高子スパポイントになります。
シナリオ2:水平線で止まったらエントリー
次は、青の水平線まで価格が下がってしまうことを想定したものです。
トレンドラインが残念ながら作用しないことも想定されますので、ここまで下降していく可能性も十分あります。
ただ、最近でも3回以上下降を止めている強力なストッパーですので、これ以上は下がらないかなぁという想定でのシナリオです。
理想的なエントリーポイントはダブルボトムのような形でバウンドしてくれた後に上昇していく流れに乗っかるのが一番勝率が高いです。
しかし、それだとリスクリワードが1:1.2ぐらいにしかなりません。
なので、水平線に価格がきたら様子を見ておいて、上昇の兆しを見せたら飛び乗りエントリーする方がリスクリワードが高くなります。
ただ、逆行して下がっていく可能性もありますので、その分リスクも上がります。
このシナリオも可能性としては十分考えられますので、たとえシナリオ1でロングして負けたとしても、ここでエントリーし直す方法もあります。
シナリオ3:現在値または上昇の押し目でエントリー
3つ目は、現在値から素直に上昇していくパターンです。
直近の値動きをよくみると、直近でレンジっぽい形で動いていた価格が一歩上に抜け出したような形になっています。
つまり「上に行きたがっているのかな?」と捉えることもできます。
ということは、ロングしたいと思っているトレーダーが多い…なので、あまりこの地点から下げることなく上昇するのかな、と捉えることもできます。
このシナリオになると思う人は、今すぐエントリーすることになります。
ただし、シナリオ1,2になる可能性もありますので、リスクを取りたくない人は上昇した後の押し目を下位足のチャートで確認しながらエントリーするという方法もあります。
ただ、個人的にはあまりココでエントリーしたくはありません。
直近の値動きがよくわからないからです。
レンジっぽいのにレンジ幅が広がっているしレンジを抜けて上昇したと思ったら戻しのチカラも強いようなので…。
その後の結果…
せっかく分析+シナリオを立てたので、どこかでエントリーしようかなと考えています。
今は自分のわかるエントリーポイントが見つからないので様子見です。
リスクを取るか、リターンを取るかですね。
その後の結果はまたご報告します。
お楽しみに♪
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