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売電契約の期限が切れたら選択肢は3つ!(卒FIT対策)

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再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)ってなに?

FIT(Feed-in Tariff)とは、「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」(FIT法)にもとづき、再生可能エネルギー普及拡大のため、再生可能エネルギー源(太陽光、風力、水力、地熱、バイオマス)を用いて発電された電気を、国が定める固定価格で一定の期間電気事業者に調達を義務づけるものです。

太陽光発電でいうと「10年間は固定価格で電力会社に売電することができますよ」という制度のことです。

詳しく知りたい人は↓のサイトをご参考ください。
経済産業省「資源エネルギー庁」公式サイト

卒FITってなに?

住宅用太陽光発電の余剰電力は、固定価格での買取期間が10年間と定められています。2009年11月から開始した余剰電力買取制度の適用を受けている方は、2019年11月以降は固定価格で電力会社が買い取ってくれなくなります。

こうしたFITでの買取が終了することを「卒FIT」といいます。
要するに、ボーナスタイム終了、ということですね。

なので、卒FITされる方は今後どうするかを考えなくてはいけません。
方法は大きく3つあります。

1.今契約している電力会社と継続契約(非推奨)

一番お手軽でラクな方法は、ほったらかしにしておくことです。

そうすれば、FITの期限が切れますが、その後は今契約している電力会社と継続契約することになります。

FITの期間が切れる前には電力会社から何かしらの文書が届くと思いますので、一応目を通しておく必要はあると思いますが、基本的に何もしないでも継続して売電することができます。

ただ、この方法はオススメしません。
一番のデメリットは、買取価格が激安になるからです。

例えば、今から10年前の2013年(平成25年)に太陽光売電を開始した人は、通常1kWhあたり38円で買い取ってくれる契約となっています。
それが、FITの期限が切れたあとは7~8円ぐらいまで下がってしまうことになります。
今まで月10,000円で売電できていたとすれば、それが月2,000円以下になってしまう計算になります。

ただ、忙しくて考える余裕がない人や、それについて考えたり新しく手続するのは面倒と考える人、現状特にお金に困っていない人はそのままでいいと思います。

現状維持(放置)はちょっと…
  • メリット:ラク(手続不要)
  • デメリット:トクはしない(最安値での取引になる)

2.新電力会社と新規契約(オススメ)

個人的に、一番オススメしたい方法がコレです。

今の電力会社から、もっと高く買い取ってくれる電力会社に乗り換える方法です。
スマホと同じで、ちょっと考える時間と労力を使えば、オトクになるかもしれませんよ。

乗り換え先は地域によって多少の差はありますが、基本的にはハウスメーカーやエネルギー会社が多いですね。

基本的には手続きはカンタンで、契約期間の縛りもなく途中解約した時の違約金も0円、契約時の手数料・工事費などもかからないということが多いです。
思いのほか手間がかからないようですので、ちょっとの作業で今後の固定費が変わるのであれば、最初にちょっとがんばるのはアリだと思いますよ♪

(1) ハウスメーカー

ハウスメーカーは自分で建てたハウスメーカーであれば高く買い取ってくれるような構造になっています。
ハウスメーカーごとに内容が変わりますので、気になる人は一度チェックしておくといいと思います。

一例として、住友林業、積水ハウス、積水化学、ミサワホーム、ダイワハウスでんき、一条工務店などがあります。

(2) エネルギー会社

エネルギー会社は、通常の電力会社より買取価格が2~3円ほど高いです。
地元の工務店などで建てた場合で、ハウスメーカーに該当しない人はこちらがオススメ。
というか、ハウスメーカーと比較しても同水準ぐらいだと思いますので、エネルギーが専門であるこちらの方がいいかもしれません。

一例としては、idemitsuでんき、伊藤忠エネクス、ENEOS、丸紅新電力などがあります。
今のところは伊藤忠エネクスENEOS、丸紅新電力がトップ争いをしていますので、現状はこの3社で選ぶのが最適解かと思います。

(3)一風変わった方法

ユニークなところでは、ふるさと納税みたいにエネルギーを寄付してお礼の品がもらえるサービスがあります。

一例として、トラストバンクの「えねちょ」、みんな電力などがあります。
「売電しても大してもらえないのなら、寄付してみんなに使ってもらいたい」と考えている方は、このようなサービスを検討してもいいかもしれませんね。

乗り換えはメリットしかない♪
  • 売電する会社を乗り換えるのが、現状一番オトクな方法!
  • 乗り換え先は「伊藤忠エネクス」「ENEOS」「丸紅新電力」が高価格
  • 発電量が少ない方や、社会貢献したいと考えている人は「でんきの寄付」もアリ♪

3.蓄電池を購入して自家消費(条件による)

第3の選択肢として、太陽光発電の余った電気を売るのではなく、家庭用の蓄電池を導入することで、貯めて使う方法があります。

通常、電気の使用料金(買い)は1kWhあたり30~50円ぐらいかかります。
一方、売電すると1kWhあたり7~12円ぐらいです。
ということは、自分で発電した電気は売らずに自家発電すると、その分の電力を買わずに済むのでオトクですね。
また、電力料金は一般的に昼間より深夜の方が安いことに注目して、夜の安い料金で蓄電池に電気を貯めておき、その電気を昼間に使うことで電気料金の節約ができます。
ということで、長期的には電気代が減らせて経済的な選択肢といえます。

また、電気をなるべく買わずに太陽光で発電した電力を使用することで地球環境への負荷を減らすことに貢献でき、よりエコなライフスタイルを確立できます。
蓄電池を用意できる人は、売電せずに自家消費に回す方法もオススメです。

ただ、残念ながら、蓄電池を導入するには多額のコストがかかります。
まず、目的によってどのレベルの蓄電池を導入するかを検討する必要があります。(主に自家発電用のみ、停電時もガッツリ使いたい、など)
そして、当然ですが「容量」(どれだけ電気を保存できるか)によって価格が変動します。
ザックリいうと、家庭用蓄電池の相場は90~300万円程度かかるようです。

蓄電池を導入するメリット
  • 月々かかる電気代が安くなる(自家発電した電気だけでは足りない部分だけ買うから)
  • 停電時でも使える
  • eco活動ができる

ここで、素朴なギモンが出てくると思います。
「蓄電池を導入して元はとれるのか?」
ということ。
つまり、100万円で蓄電池を買ってから使えなくなるまでに100万円以上の利益があるのか?
ということが知りたいと思います。

結論からいうと、ある程度発電量が大きい太陽光パネルを設置していて、適切な蓄電池を導入できれば、長期的にみればトクをする計算になります。
また、自治体などの補助金が使える場合は、初期投資が下がる分より成功確率が高くなります。

ただ、これは一種の投資になります。
今後、さらに蓄電池の価格が落ちて導入しやすくなったり、画期的な蓄電池or発電システムが出てくる可能性もあります。
また、災害などで蓄電池や太陽光パネルが故障する、といったことも想定されますし、当然ながらメンテナンス代はかかってきます。
つまり、「元が取れるかどうかは誰にもわからない」ということです。

よって、個人的には…

  • 蓄電池を導入するだけの金銭的余裕がある
  • 災害時に備えておきたい
  • eco活動に取り組みたい

これに当てはまるような人は蓄電池の導入を検討すればいいのかなぁと思います。
ちなみに、私は今のところ導入予定はありません。(予算的にキビシイ…)

蓄電池を導入するデメリット

必ず元が取れるとは限らない
維持管理費(ランニングコスト)がかかる
今後、もっと高性能な商品が出てきたり、故障などのリスクはある

まとめ

今回は、卒FITに備えて考えておくべき3つの方法について解説しましたので、まとめておきましょう。

卒FIT後の選択肢メリットデメリット
放置自動継続されるのでラク買取価格が安い
乗り換え放置するより買取価格が高くなる比較・検討・手続が少し手間
自家消費かかる電気代が安くなる
災害対策、eco活動
初期投資が高い
維持・管理する必要がある

それぞれのメリット・デメリットを比べて、ご自身にあうプランを考えておきましょう。
個人的には放置しておくぐらいなら乗り換えた方がダンゼンいいと思います。
そこまで手間はかからないので、重い腰を上げて検討してみてください。

参考までに、卒FITについてのQ&Aが経済産業省のホームページにありますので、気になる人は見てみてください。
資源エネルギー庁:どうする?ソーラー「よくあるご質問」