チャート分析をしている人はトレンドラインを使ったことがあるかもしれません。
でも、トレンドラインの正しい引き方を知っていますか?
テキトーに引いたトレンドラインじゃ相場に勝つことはできません。
今回は、トレンドラインを引く意味と、相場に効くトレンドラインの引き方を解説します。
これを知っていると株式相場・FX・暗号資産…チャートを使った取引ならなんでも使える万能ツールです。
トレンドラインって何のために引くの?
そもそも相場というのは世界中のトレーダーの売買取引所です。
それは各トレーダーの心理戦でもあります。
大抵のトレーダーは当てずっぽうで「買い」「売り」の判断をしているわけではなく、何かしらの根拠をもってトレードしています。
その一つとして使っているツールがトレンドラインなのです。
なので、多くのトレーダーがトレンドラインを使っているから、トレンドラインを使ったトレードが相場に機能する、ということです。
効果的なトレンドラインの引き方
それでは、さっそく実際のチャートをみてラインを引いてみましょう。
↑のチャートはメキシコペソ円の日足チャートですが、どんなチャートでもかまいません。
このチャートをみたとき、まず思いつくのは「上昇トレンド」だということです。
(安値・高値が切り上がっていき、移動平均線が右肩上がり↗になってきています。)
なので、どこかで押し目買いをしたいと考えるのが勝つトレーダーの思考パターンです。
じゃあ、どのあたりで買いエントリーするのがいいのか?
そういうときにトレンドラインを使うと、エントリーポイントの目星をつけることできます。
で、実際に引いてみたラインがコレ↓です。
これは何のために引いたかというと、「今後、このラインまで下がってきたら押し目買いができるか?」という買いの根拠を探すために引いています。
なので、値動き(ローソク足)の下の方から引くことが重要です。
では、ラインを引くときのポイントをいくつか見ていきます。
解説するために画面を拡大しました。
よくあるトレンドラインとの違い…わかりますか?
ポイントは、ローソク足の一番下にあるヒゲから引かない、ということです。
ヒゲに引かず、グッと内側に入れた状態で引きます。
ライン(線)ではなくレンジ(帯)として見る、ということですね。
なので、私の場合はトレンドライン➡トレンドレンジ、という考え方をしています。
レンジという考え方のメリットは、チャート分析しやすい・相場に効果が高いという点があります。
↑の図はさらにアップにしたところです。
ラインの通し方の一例として、陽線・陰線が合わさった実体の部分やV字になっているところの中間あたり、ヒゲなどを通していき、そういう部分に一番たくさん当たるところを通すようにラインを引きます。
次に、2つ目に値動きが下がったところ、つまり谷の部分を見てみます。
大抵、最初に引いたトレンドラインのあたりに相場が戻ってくるエリアがあると思います。
そこでも同じように通していき、さっき引いたラインを微調整します。
この微調整というところもポイントの1つです。
この2か所を通したラインというのは、未来の相場に効きやすいライン(レンジ)となります。
じゃあ、コレをどうやって今後の相場に使うの?と思われる方もいらっしゃると思いますので、おまけで解説していきます。
さっき拡大していたチャートを元に戻します。
次に、さっき引いたトレンドラインを延長していきます。
さっき引いたトレンドラインが画面左側。
ココで引いたラインを延長すると、画面右側(未来の相場)でも3か所でラインが効いていることがわかります。
このラインを根拠に「買い」エントリーをして利益を得ることが可能となります。
もちろん未来の相場なのでトレンドラインが100%相場に効く、なんてことはありません。
まして、自分の裁量で引いたトレンドラインですので、人によってトレンドラインの引き方も千差万別です。
しかし、引き方に慣れるとサッと使える手軽なツールですし、一番よく使われるツールといっても過言ではないぐらいですので、トレーダーの皆様にとっては覚えておいて損はない知識の一つです。
何度も引いてみて、自分なりに使いこなしてみてください。
また、今回は上昇トレンドであったため、買いエントリーをするためのトレンドラインを引いてみましたが、逆に下降トレンドだったときは、売りエントリーのためのライン引きをすることになります。
ラインを引くポイントは同じですが、注意点としては「ローソク足の上↑から引く」こと。
まとめ
- トレンドラインは、その名のとおりトレンドが出ている方向にラインを引く。
- ラインを引く目的は押し目買い・戻り売りのポイントを知るため。
- ラインの引き方は、陽線・陰線が合わさった実体の部分やV字になっているところの中間あたり、ヒゲなどをみて、一番多くのポイントが通るように引き、2ヵ所以上のエリアでラインを通す。
- 未来の相場ではラインが100%正しいとは言えないが、根拠資料の一つになる。
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