車は単なる移動手段?
皆様にとっての「車」とは何でしょうか?
ステータス、資産、趣味、移動手段、…人によって考え方は様々です。
単純に「車が好き」という人にとっては、たとえ維持費が高いと知ったとしても「じゃあ、コスパいい車に替えようか」ということにはならないかと思います。
私は全く車に興味はないのですが、田舎暮らしのためやむなく車を所持していますが、単なる移動手段の一つとして考えていますので、できるだけコストを抑えたいと思っていました。
今回、買い換えのタイミングとなりましたので、車の維持費について調べたことをまとめました。
車に移動手段以外の付加価値を求めていない人(車に極力お金を掛けたくない人)の参考になれば幸いです。
車にかかる費用はこんなにある!
車は人生の大きな買い物の1つです。
車のある生活を楽しむこともいいですが、普段はあまり気にしていない車の費用について知っておくことは大事だと思います。
車にかかる費用は次のものがあります。
- 車本体の購入費用
- 税金
- 保険
- ガソリン代
- 駐車場代、高速料金
- メンテンナンス費用
それぞれサクッと解説します。
車本体の購入費用
車を買うときが一番費用を高く感じるため気にする人は多いと思います。
車によって価格差がありすぎますので、一般的な軽自動車、コンパクトカー、ミニバン・SUV車で比較してみましょう。
購入費 | 軽自動車 | コンパクトカー | ミニバン・SUV |
---|---|---|---|
新品(中古) | 150万円(100万円) | 250万円(130万円) | 350万円(200万円) |
1年間の維持費 ※10年使用 | 15万円(10万円) | 25万円(13万円) | 35万円(20万円) |
40年分 ※10年に1度買換したとき | 600万円(400万円) | 1,000万円(520万円) | 1,400万円(800万円) |
いかがでしょうか?
20歳で購入して60歳まで買い換えていくと、人によっては40年で1,000万円以上車の購入費用に使っていることになります。
(買い換えの際の売却価格は計算していません。)
また、本体が安いのと高いのを比較すると40年で400万円~800万円以上の差が出てきますし、新車と中古車でもかなり負担感が変わってきます。
もちろん、車が趣味の一つであったり、家族が多くて大きな車が必要だったり、車の機能性を重視する場合であったり、価格が高い車をもつことで人生の満足度が上がる、などのメリットもあります。
ここでは、「やっぱり車は高い買い物なんだ」ということを再認識してもらえればと思います。
しかし、車を買うのにもお金がかかりますが、それを所持していることでさまざまな費用を支払わなければなりません。
税金
税金には、主に「自動車税種別割/軽自動車税種別割」と「自動車重量税」があります。
※2019.10.1以降は自動車取得税が廃止され、代わりに自動車税環境性能割が導入されています。
環境性能割とは、以前の自動車取得税と同じように、自動車を購入する(譲り受ける)ときにかかる税金です。
違いは、車の環境負荷レベルによって税金に変動があることです。
まぁこれは、↑の「車本体の購入費用」に含んでいるものとして、ココでは省略します。
車を保持しているだけでかかってくる税金としては、自動車税種別割と自動車重量税になります。
【自動車税種別割】
毎年4月1日現在で、自動車・軽自動車・原付・オートバイなどを所有している人にかかる税金(地方税)です。
税額は主に排気量によって決まっていて、軽自動車は10,800円程度、1.5リットルの乗用車は39,500円となっています。
毎年かかってくるコストなので、10年、20年と所有していると、その税金の負担感はかなりあると思います。
【自動車重量税】
こちらは2年に1度ある車検のときにかかる税金(国税)です。
名前のとおり、車の重さによって税額が変わってきますが、大体1万円~2万円弱です。
車検費用に含まれているのであまり意識することはないかもしれません。
保険
保険は、主に加入が義務となっている「自賠責保険」と個人で加入する「任意保険」の2つがあります。
【自賠責保険料】
車の取得時、車検のときにまとめて支払う保険料です。
金額は、大体1年分で12,000円程度です。
【任意保険料】
自動車保険料という方がしっくりくると思います。
自分の等級や年齢、車種、車両保険付といったオプションをどこまでつけるかによって金額が変動します。
平均的な金額だと25,000円~50,000円といったところでしょうか?
ガソリン代
車種による燃費の差や、年間の走行距離によってかわります。
例えば、ガソリン1Lあたり150円、年間走行距離を1万kmとしたときのガソリン代は↓のとおり。
燃費(km/L) | 年間費用 |
---|---|
10 | 15万円(月12,500円) |
20 | 75,000円(月6,300円) |
30 | 50,000円(月4,200円) |
最近、ガソリン価格は上昇が続いています。
燃費なんか気にしないよ、という人もいると思いますが、燃費が10Lと20Lで年間75,000円、40年間で300万円も変わりますので、無視できない費用だと思います。
駐車場代・高速料金
【駐車場代】
マイホームがあり、自宅内に駐車スペースを確保できている人は維持費は0円です。
と思いますよね。
しかし、その土地(駐車スペース)には固定資産税がかかっています。
車がなければその土地は必要のないものですので、維持費の一つと考えるべきでしょう。
また、マンション暮らしの人などは別途駐車場を借りて代金を支払う必要があります。
地域ごとに料金は変わり、月に3,000円~20,000円と変動します。
【高速料金】
高速道路や有料道路を走るときに必要となる料金です。
軽自動車の方が安く設定されています。
普通自動車の20%程度安くなっているようです。
高速道路をよく利用する方は軽自動車+ターボにすると料金を抑えられると思います。
メンテナンス費用
【車検】
大きく3つの費用(法定費用、車検基本料、整備料金)がかかります。
<法定費用>
自動車重量税・自賠責保険料・印紙代があります。
これはどこで車検を受けても決まった額がかかるものです。
価格は軽自動車は約3万円、普通自動車は約5万円です。
<車検基本料>
車屋さんが独自に設定する料金です。
内容は、基本的には人件費や利益の部分にあたります。
基本的にディーラーは高く、車検専門店やガソリンスタンドなどは安い傾向にあります。
<整備料金>
部品交換にかかる費用です。
交換の必要がなければ0円ですが、車検のときに「ついでだから」ということで業者のいわれるがままタイヤ交換やよくわからない部品交換をしてしまうことはやめましょう。(ちゃんと自分で判断することが大事)
すべての費用を合わせて、5万円~10万円程度かかります。
(部品交換によっては20万円以上になることも…)
【オイル・エレメント交換】
オイルは3,000~5,000kmを走行するたびに、エレメントは10,000kmを走行するたびに交換することが推奨されているものです。
オイル交換は1,000円~5,000円程度、エレメント交換は3,000円~10,000円程度かかりますので、年間1万km走る場合、約1~2万円かかります。
【部品交換、洗車など】
これは人によってかかる・かからないがあります。
部品交換は車検時のみ行い、洗車はほとんどしないという人は0円です。
逆に、突発的にパンクのためタイヤ交換が必要になったり、バッテリーの交換が必要になったり、事故などで傷や凹みを修理する、なんてことがあるかもしれません。
予備費として、年間5万程度は覚悟しておきましょう。
ザックリ年間維持費
車にかかる1年間の費用をまとめたものです。
項目 | 軽自動車 | コンパクトカー | ミニバン・SUV |
---|---|---|---|
車体 | 15万 | 25万 | 35万 |
税金 | 1万 | 4万 | 5万 |
保険 | 3万 | 3万 | 3万 |
ガソリン | 7万 | 10万 | 15万 |
駐車場・高速 | 13万 | 15万 | 15万 |
メンテナンス | 8万 | 10万 | 10万 |
合計 | 47万 | 67万 | 83万 |
参考:40年分 | 1,880万 | 2,680万 | 3,320万 |
※車体は新品価格での試算です。(中古車ならばもっと安くなります。)
※平均的な数字を使用していますので、個人での使用状況やお住いの地域によって変動します。
維持費を下げる方法
車へのコストを何とか抑えたいと思われている方、今からご紹介する方法でコストを下げることが可能です。
自分にできそうなものから実践してみてください。
1.軽自動車にする
乗用車と比較して、何かと維持費が安い軽自動車にする方法がカンタンな方法の一つです。
〇軽自動車にするメリット
・本体が安い
・税金が安い
・メンテ費用(整備代、高速代など)が抑えられる
・比較的燃費がいいためガソリン代が安い
△軽自動車にするデメリット
・中古だと意外と安くない(需要が高い)
・長距離運転が多いと疲れる
・旅行には向かない
・軽自動車自体に抵抗があればキビシイ
要するに、通勤や家族の送迎、普段の買い物などの移動手段がメインとなるのであれば、軽自動車はコスパ最強であり、他に選択の余地はないぐらいだと思います。
ただ、旅行にも使いたい、軽自動車だとオレのプライド的には…って思う人にはオススメできません。
2.中古車にする
やっぱり軽自動車より乗用車がいい、という人は中古車を検討してみましょう。
本体価格は、年間維持費の半分~1/3を占めるほどのコストがかかりますので、中古車にするだけでかなりコストダウンできます。
〇中古車のメリット
・新車の半額以下で買えることが多く、初期費用を抑えられる
△中古車のデメリット
・当たりはずれがあり、ハズレを引くとメンテナンス費用が高くなる
・自分の希望の車がすぐに見つかるわけではないので購入まで時間がかかる
・ある程度の相場観は事前に調べておかなければいけない
私は、軽自動車の中古を探していたのですが、軽自動車は中古でも高いです。
軽自動車の新品が150万円だとすると、中古は100~120万円と20~30%ぐらいしか下がりません。
しかし、乗用車は新車が250万円だとすると、中古は80~120万円ぐらいで買えちゃいます。
半額以下になることはザラです。
よって、今回は乗用車の中古を購入することにしました♪
3.燃費のいい車を選ぶ
燃費は年間10万円程度かかっているもので、車を走らせれば走らせるほどかかります。
ちょこちょこ給油するため、あまり気にしていない人もいますが、燃費10km/Lと20km/Lでは40年(40万km)で300万円もの差が出てきます。
ハイブリット、電気自動車、高燃費車、ハイオク車、ディーゼル車によってだいぶガソリン代の負担が変わります。
たかがガソリン代でしょ?と思わずに、よーくチェックしてみてください。
でも、「よーし、じゃあハイブリッド(電気自動車)にしよう」と思われた方、ちょっと待ってください。
ハイブリッド車や電気自動車は、ガソリン代は安くなるかもしれませんが、本体価格が高い傾向にあります。
それも計算してコスパがいい選択をしましょう。
4.車両保険には入らない
基本的に車両保険はいらないです。
高級な車を購入して、どうしても車両保険に入っておきたい(入らないと不安で運転できない)という人はしょうがないですが、通常の軽自動車や乗用車であれば必要ないです。
だって、ちょっとした傷や凹みなんてものに保険をつかうことはしないからです。
(使うと保険料の等級が上がって、余計負担が増えることになりかねませんし。)
であれば、車両保険に入っている分の保険料を自分で貯金でもして残しておく方が賢明です。
私は車両保険には入ってません。
以前は入ってましたが使う機会がありませんでした。(傷や凹みがあっても保険料が上がるので実質使えない)
5.信頼できる個人整備工を探す
安心感でいうとディーラーがいい、というお気持ちはわかります。
しかし、コスパの点から申し上げるとディーラーは何かとお高いです。(彼らの人件費、広告費などがかかっているからです。)
そこで、コスト削減の観点でいうと、個人事業主としてやっている地元の修理工や車屋さんと仲良くなることが一番です。
車は、意外とメンテナンス(修理、部品交換など)にかかる材料費はかかりません。
ではなぜ車のメンテが高いかというと、「技術料」という人件費が大半を占めています。
よって、信頼できる個人店は技術料でぼったくることはありませんし、良心的な価格でメンテを受けることができます。
知り合いや口コミなどを参考にして、信頼できる車屋さんを探してみましょう。
私は、基本的には知り合いの車屋さんに中古車の購入からメンテまですべてお願いしておりますが、ディーラーやネットと比べてかなりリーズナブルです♪
6.車を買わない
これは極論ですが、車を持たなくても生活できるのかを検討してみるのもいいかもしれません。
田舎に住んでいて、公共交通機関が少なく、交通手段がマイカーしかないのでどうしても手放せない、という人もいると思います。
そういう人は仕方がないかもしれませんが、車を2台持っているなら1台に減らして、もう一台は自転車やバイクにするという手もあります。
また、電車やバスなどが利用できそうなら利用するのは一つの選択肢です。
多少歩くことになるのは、健康になるための運動だと思ってポジティブにとらえましょう♪
週末だけしか車を使わないのであれば、カーシェアリング、レンタカー、タクシーなどを使う方がよっぽど安上がりになります。
我が家はホントに車が必要なのか?ということを再度考えてみるのもいいかもしれません。
私の居住地域では公共交通機関もカーシェアも使えないので、やむなくマイカー保有しています。
しかし、可能なら手放したいところですね。
まとめ
★オマケ…2021年に買い替えたときの車
<乗用車の中古>
・購入時の価格:100万円 ※定価200万円
・走行距離:約2万km
・カラー:黒(色だけはこだわってみた)