マルチタイムフレーム(MTF)分析ってなに?
MTF分析とは…複数の時間足のチャートを分析することです。
5分足チャートだけ見てエントリーするとか、1時間足だけ見るとかじゃなくて、1時間足→5分足の両方を見てトレードしましょう、ということです。
といっても初めて聞く人にとってはピンと来ないかもしれませんね。
では、ゼンゼン知らない土地に旅行したり、初めてのお店に行くときを考えてみてください。
例えば、キッザニア甲子園に行くことになりましたが、どこにあるのかまったく知らない、という状況だったとき。
まずは「どこにあるのかなぁ」と地図アプリとかで調べると思います。
検索して、表示された画面がコレだったとき、
「いやいや、コレじゃわかんないでしょ。そもそも何県よ?」
となるかと思います。(場所をゼンゼン知らない人を想定しています)
じゃあ、ちょっと縮小して視野を広げてみますか、ってことになりますよね。
先ほどの地図を縮小したものです。
ここで、「あーなるほど。甲子園駅から近いところにあるんだなぁ。兵庫県西宮市かぁ。」
などと理解できてくるかと思います。
しかし、まったく土地勘のない外国人などは「兵庫県ってどのあたり?」って思う人もいます。
そのため、もっと縮小して全体を見てみます。
先ほどの地図を更に縮小したものです。
ここまで縮小すれば「あ、大阪から西に行けばいいのかぁ」ということがわかります。
マルチタイムフレーム(MTF)分析は地図を見るのと同じことをしています。
- まず、大きな視点で相場全体の流れを分析する
- 視点を拡大していって、値動きのトレンドを把握する
- 直前の動きを分析して、エントリーポイントを探す
先ほど地図で説明したとおり、拡大した地図だけ見てても全体がわからなければ目的地にたどり着くことが難しいです。
トレードでも同じです。
「今どのような値動きになっているのか?上昇トレンドなのか?下降トレンドなのか?横ばい・もみ合い中なのか?」
ということを理解していないままテキトーに「買い/売り」をしても勝つ確率は上がりません。
表が出るか、裏が出るかのギャンブルをしているのと同じです。
MTF分析は「相場の方向性を知る」というトレーダーにとって必須となる情報を知るための手法なのです。
ぜひマスターしておきましょう。
MTF分析する方法
では、具体的にどの時間足を見ていけばいいのかを説明します。
FXのトレードは自由ですので、自分にあった時間足を使えばいいと思います。
最初は慣れないので、1時間足と5分足の2つだけでもいいかと思います。
それだけでもテキトーにトレードしているよりは勝率が上がることを実感できますよ♪
ちなみに、私は短期トレードと長期トレードでMTF分析を変えています。
・短期:4時間足、1時間足、5分足
・長期:日足、4時間足、1時間足
例えばこんな感じ。
ココではMT4(MetaTrader 4)というFX分析ツール(フリーソフト)を使っています。
説明しやすいように1画面に日足・4時間足・1時間足のチャートを並べてみました。
が、分析するときは1画面に1チャートが基本です。
面倒でも1つのチャートずつ分析していきましょう。
具体例(短期トレード)
まずは4時間足から
今現在の価格は、赤い垂直線が引かれているところです。(右側にある赤い線です。)
まずは相場がどの地点にいるのかを大まかに確認します。
難しく考える必要はありません。
私が分析したのはコレだけです。
「上昇トレンドだなぁ。」
「直近の値動きは横ばいだなぁ。」
以上、分析終わりです。
メインは1時間足
4時間足で大体の相場の方向性を確認した後は、1時間足チャートに切り替えます。
ここでマジメにいろいろと考えてみます。
最初に考えることは「値動き」がどうなっていてどういうチャートを作っているのか、ということです。
まぁこのチャートを見れば一目瞭然ですが、ドーンと上昇した後に下がることもなく上がることもなく、横ばいが続いていることがわかります。
よって、レンジ相場と判断して、レンジ相場にあった戦略をとることにします。
レンジ相場では、高値と安値を予測して、「高値で売り、安値で買い、それ以外は何もしない」が有効な戦略です。
現在値は安値付近にいるので、買いができそうですね。
じゃあ、どこから買おうかなぁ、と具体的なエントリーポイントを5分足で探していくことにします。
5分足でエントリーポイントを探す
5分足では4時間足・1時間足で分析した内容を基に、どこでエントリーするかを考えます。
今回はどこかで「買いたい」という分析をしているので、どこで買えそうかを分析していきます。
値動き的にはズルズルと下がってきたあと、レンジ下限あたりから上昇しています。
レンジ下限値でエントリーできれば最高でしたが、あいにく今はそこから時間が経ってしまいました。(赤い垂直線が現在値)
でも、諦めずに次にエントリーできそうな場所を探します。
レンジ相場と分析しているので今すぐエントリーしても問題ないかと思います。
が、できればもう少し安全でオトクなポイントからエントリーできた方がスマートですよね。
ということでチャート見ていると、移動平均線(200SMA)で値動きが何度か止められていることがわかります。
じゃあ、次に200SMAに当たったところで買えそうかなぁと思います。
ついでにトレンドラインも引けそうです。
利確(決済)は、直前の山にFE(フィボナッチエクスパンション)を引いて、161.8%のラインあたりがわかりやすいです。
また、レンジ上限であるオレンジの水平線まで待って利確してもいいですね。
まとめ
MTFとは | 複数の時間足のチャートを分析する手法 |
MTFの方法 | 上位足(大きな時間足)から順番に値動きやトレンドを分析する。 |
オススメ時間足 | 【初心者】1時間足、5分足 【短期トレード用】4時間足、1時間足、5分足 【長期トレード用】日足、4時間足、1時間足 |
<補足>
FXだけでなく、株式投資、仮想通貨(暗号資産)、先物取引(ゴールド、オイル等)など、どのチャートでも使える手法です。
自分にとって使いやすい時間足でトレードに応用してみてください。