安定のレンジ通貨ペアとして有名なものにAUD/NZD(オーストラリアドル/ニュージーランドドル…通称:オージーキウイ)があります。
が、それに負けず劣らず有名なレンジ相場になりやすい通貨ペアとしてEUR/GBP(ユーロ/英ポンド)があります。
今回は、この通貨ペアの過去の値動きの推移を見てみて、今後のトレードに使えるのか、どういうリスクがあるのか、運用メリットはあるのか、2022年の値動きはどうなりそうかを考察していきたいと思います。
2004~2021年(過去17年間)の値動き
まずは、過去の値動きをザックリ知っておく必要があります。
なので、週足チャートを縮小して2004年から現在までのチャートを表示してみました。
過去17年間のローソク足の集合体である値動きの歴史はこんな感じ。
・2004年~2007年:レンジ(横ばい)
・2007年~2009年:急上昇
・2009年~2015年:上昇分の80%を戻す(6年かけて下降)
・2015年~2016年:急上昇するも最高値までは行かない
・2017年~2021年:レンジ(横ばい)
2004~2021年の期間で、最安値は2007.1月の0.65320GBP、最高値は2008.12月の0.98001GBPでした。
(値幅:0.65320~0.98001 GBP)
この最安値・最高値…つまり上限値、下限値を知っておくことで、普段のトレードで異常なほどの値動きがあったときも「まぁこれぐらいは想定内だからね♪」と心の余裕をもつことができます。
人間、焦ったときほど何をしでかすかわかりません。
私がそのいい(悪い?)代表例なので💦
【考察】
次に、ザックリと値動きを見てみます。
200日単純移動平均線(200SMA)を表示してみると、「押し目をつけての上昇トレンド」という感じに見えます。
素直にそのままいくと、「またちょっと下降しつつも将来的には再上昇するのかなぁ」と思います。
200SMAの2つの山を見てみると、1つ目の山より2つ目の山(右側)の方が高値更新していますので。
まぁ、これはとっても広い範囲でのシナリオを立てていることになりますので、ホント参考程度でOKです。
次に、もうちょっと範囲を狭めてみます。
2013~2021年(過去8年間)の値動き
次に、先ほどの週足チャートを拡大して2013年から現在までのチャートを表示してみました。
過去8年間の値動きはこんな感じ。
・2013年~2015年:下降
・2015年~2016年:レンジ(横ばい)
・2016年~2017年:強い上昇
・2017年~2021年:レンジ(横ばい)
2013~2021年の期間で、最安値は2015.7月の0.69345GBP、最高値は2020.3月の0.94969GBPでした。
(値幅:0.69345~0.94969 GBP)
【考察】
まず、広い範囲でチャートを見ると「下降⇒上昇⇒横ばい」という動きをしています。
が、この期間の半分以上は上昇した後の横ばいの値動きです。
ということは、今後も2016年以降続いているレンジ相場が続くのでは?と予想できますね。
2017年~2021年の値動きレンジ
0.8080 ~ 0.92519 GBP
よーし、じゃあ0.80ぐらいまで下がってきたら「買い」、0.92ぐらいまで上がってきたら「売り」をすればいいじゃん❕
FXってかーんたん♪
…って思いますよね。
ほぼ正解です。
世界中のFXトレーダーも、基本はそのスタンスでトレードしているかと思います。
シンプルな戦略で、とってもわかりやすいので。
しかし、このレンジ相場がいつまで続くかは誰にもわかりません。
来年以降、2015年の価格まで下がる可能性はゼロではありませんし、今後、このレンジを上抜けて過去最高値を更新していく可能性もあります。
でもまぁ、そんなこと言ってたら何にもトレードできなくなっちゃいます。
大事なのは「レンジを抜けるなんて想定外だったぁ…」っていうオチを作らないことです。
要するに、致命傷(ロスカット)はゼッタイに避けなければいけません。
個人的な感覚でいうと、現時点でどちらにレンジを抜けるかといえば、下抜け(下降)かなぁと思います。
理由は、200SMAが上昇➡横ばいの形になってきたのと、先ほどの週足縮小チャートでの波の形の2つです。
よって、より安全なトレードでいうと「レンジ上限(0.98GBP)あたりからの売り」をする方が勝率が高いかなぁと思います。
でも、現在値はメインレンジの下限あたりにいますので、下限値の壁にバウンドして上昇していくところで一儲けしたいところです。
うーん、なかなかむずかしいですね。
ちょっと売り買いの判断がつきにくいので、もうちょっと範囲を狭めてチャートをみてみます。
2018~2021年(過去3年間)の値動き
次は、日足チャートを少し縮小したチャートです。
期間は2018年6月~2021年10月の3年ちょっと。
2018~2021年の期間で、最安値は2019.12月の0.82753GBP、最高値は2020.3月の0.94969GBPでした。
(値幅:0.82753~0.94969 GBP)
【考察】
このチャートは週足チャートでも解説したとおり、完全なレンジ相場です。
水色の上下のラインの間を行き来するようなわかりやすい動きです。
ずっとこの動きが続いてくれたらめちゃめちゃカンタンなトレードができるんですけど、ね。
値動きは2020.3月につけた0.9497から高値を切り下げていくカタチで徐々に下落。
200SMAの下に割り込んで、それと一緒にズルズル下がって、現在値はレンジ下限あたりまで下がってきています。
普通に考えると、このレンジ下限値ラインから反発・上昇することが期待できるかと思います。
ただ、上昇するという確証がほしいですね。
ひとつの参考に、200SMAが上向きの形になって、値動き(ローソク足)がMAより上側に来て乗っかるような動きになってきたら「買い」サインかなぁと思います。
ただ、そこまで待っていると2022年が終わってしまうかもしれませんね。
なので、少ないポジションでちょこちょこと買いを仕込んでいくか、できるだけレンジ下限値である0.827GBPあたりまで下がるのを待ってから買うと、リスクが少なくて済むかなぁと思います。
2020~2021年(過去1年間)の値動き
最後に通常の日足チャートで過去1年間の値動きを見てみます。
最安値は2021.10月の0.84005GBP、最高値は2020.3月の0.94974GBPでした。
(値幅:0.84005~0.94974 GBP)
【考察】
移動平均線を見ると下降トレンドになっていることがわかります。
この下落がどこまでいくのか、を知りたいときに使うツールであるフィボナッチエクスパンション(FE)を下降の起点に引いてみます。
すると、161.8%のあたりで停滞していることがわかります。
が、安値が切り下がってきていますし、高値も気持ちばかり切り下がってきているような感じですので、もうしばらくは下降が続くように思います。
下降が落ち着く一つのポイントであるFE161.8%では止まらないようなので、次に重要なポイントは「メインレンジ」の下限ラインである0.83GBPあたりですね。
このあたりで少し買いポジションを持ってみて様子を見るのが賢明かと思います。
で、様子を見ているうちに↓のようになったら行動開始です。
・ダラダラと安値を切り下げていく … 損切するか耐える。
・反発・急上昇して直近高値を超えた … 追撃買い。
・切り下がりもしないが上昇もしない … 様子見 or いったん清算
2022年の値動きを予想
2022年だけの値動きを予想するとすると、↓のようにまとめれるかなぁと思います。
あくまで個人的な主観ですので、数多くいるトレーダーの一つの考え方と捉えてもらえると幸いです。
- 基本、メインレンジである「0.83~0.92」あたりで上がったり下がったりを繰り返す。
- 短期的には(1~2ヶ月ぐらいは)下降していく。
- レンジ下限値あたりで、反発・上昇すると思われる。
よって、短期的には「売り」、長期的には「買い」がいいかなぁと思います。
でも、レンジ下限値を抜けてさらに下がっていく可能性があることは心に留めておくべきです。
【注意点】
・長期保有する予定ならスワップもジワジワ効いてくるので注意。
・売りはプラス、買いはマイナスになる場合が多い。
・「長期的には上がりそうだから今から持っておこう」とするとマイナススワップでゴリゴリ利益を削られる。
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<注意点>
・これは単に個人が相場の値動きを予想したものにすぎませんので、この内容通りにトレードしても勝つかどうかはわかりません。
・トレードは自己責任でお願いします。