気になる銘柄があったので分析してみました。
コード:6338のタカトリという会社です。
結論からいうと「買い」ですね。
短期的にも長期的にも株価は上昇していくのではないかと予想できます。
6338 タカトリって何の会社?
事業内容
そもそも、タカトリって何の会社だと思いますか?
私は全く知らなかったのですが↓のような事業をしているようです。
事業名 | 内容 | 売上比率 |
---|---|---|
電子機器事業 | 半導体・ディスプレイ・新素材加工の機器製造、販売 | 96% |
繊維機器事業 | 自動裁断機の製造、販売 | 3% |
医療機器事業 | モバイル型胸腹水濾過濃縮処理装置の製造、販売 | 1% |
メイン事業である電子機器事業では、半導体機器50%・ディスプレイ機器50%という内訳で、今注目されている「パワー半導体」は全体売上の47%を占めています。
強み
1.世界シェア首位級の製品が多い
ちょっと古いデータですが、2009年度の世界シェア率で1位を取っていることがこの会社の強みの一つです。
特にメインの稼ぎ頭である半導体部分で世界シェアが高いということは、それだけ成長性が高いことになります。
最新のシェアが気になるところですが、とりあえず他社との優位性はありそうですね。
参照先:㈱タカトリ公式サイト – 会社案内 – ショールーム
2.高硬度材の切断技術が高い
硬脆材料向けの切断加工装置(マルチワイヤーソー:MWS)の高いシェアと確かな技術力を持っています。
MWSの特徴の一つとして揺動円弧切断方式というのがあり、この技術はこの会社が世界で初めて実用化した特許技術となっています。
ニッチな分野ですが、当分の間これにとって代わる技術が出てこないならば職人技術としてニーズがあり続けるところかと思います。
ファンダメンタルズ分析の結果
まずは、ザックリと全体を確認してみます。
2022.9.18時点での株価は3,170円で、PERは37倍です。
これだけみると「ちょっと割高感あるなぁ」と思いますよね。
しかし、銘柄選定は株価とPERだけではありません。
将来的にこれより上がる可能性があるかどうかを見極める必要があります。
時価総額は173億円と小型株に分類されます。
これは、リスクがある分リターンも大きいですので、私が配当狙い以外で銘柄選定するときは小型株…それも時価総額200億円以下を一つの基準にしています。
次にROEですが、6.3%というのは製造業としてはそこそこいいと思います。
欲をいえばもう少し利益率が欲しいところですが、悪い数値ではないので良しとしましょう。
それでは、売上や利益などについて細かく見ていくことにします。
売上高・利益
まずは、会社の売上高・利益・資産などを確認してみましょう。
↑はタカトリの売上と利益を表したものです。
売上高があまり安定していないですね。
というのも、半導体セクター自体が景気に敏感なため外部要因で不安定になってしまうところがあります。
しかし、2021年にはマイナスだった利益をプラスにしています。
また、もうすぐ2022年の決算ですが、予想では昨年よりも売上高・利益は高いようです。
また、公式サイト等のIR情報でも頻繁に「パワー半導体向けSiC材料切断加工装置の大口受注に関するお知らせ」が掲載されており、今後の売上高等も期待できそうです。
収益性・配当
次に、収益性と配当を見てみます。
BPSは着実に伸びていますが、EPSの伸びがよくないですね。
今の予想でEPSが85ぐらいなので、一般的な平均値であるPER15で計算すれば、株価は1,275円が妥当なところです。
しかし、今はそれの3倍近くありますので、ちょっと過熱感があるのかなぁと思いますね。
まぁそれだけ投資家の方々がこの会社に注目しているとも言えます。
配当は10~15円です。
まぁ業績が安定しにくいので毎年増配なんてことはできないと思います。
でも、配当利回りとしては0.5%しかないので、配当には期待しない方がいいかもしれません。
そのため、狙いはキャピタルゲイン(売買差益)ですね。
テクニカル分析の結果
チャートをみてどこで買うのがいいのかを探していくことにします。
↑のチャートは過去2年分の値動きを表したものです。
ご覧のとおり、2年前は株価600円程度だったのが、グングン上昇してきて現在3,000円以上になっています。
2年間で5倍になっていますので、かなりスゴイ銘柄ですね。
チャート的にもキレイな波形になっていて、移動平均線(緑)まで下がってきたら反発・上昇して…を繰り返しています。
それでは直近の値動きをもう少し詳しく見てみます。
これは2022年1月からの値動きです。
6月に株価が2倍近く上昇していますね。
その後、調整されるように下降してきて、再度前回高値を上抜けしてきました。
高値と安値が切り上がっているため、典型的な上昇トレンドです。
このため、テクニカル的には今後も上昇していくのがセオリーです。
よって、上昇の押し目をつけてくれている今が買い時なのかもしれませんね。
「いやいや、こんな高値で買いたくない。もっと割安で仕込みたい。」という方は、下値にトレンドラインを引いていますので、そのラインに来たときに買っていくのが手堅いですね。
もしくは緑の移動平均線にタッチしたときか…。
ただし、グングン上昇していった場合、ここまで下がってきてくれる保証はありませんので、結果的にチャンスを逃してしまうことになるかもしれません。
うーん、買い時ってむずかしいですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
業界全体から考える会社のニーズや強み・将来性、売上・利益などから考える株価の妥当性、チャート分析による買い時タイミング…。
人それぞれ感じたことが違うかと思いますが、私なりの結論をまとめておきます。
1.そもそも買い?
買い。
パワー半導体のニーズは今後も続きそうなので、この会社独自の技術が強みになる。
2.買い時は?
・ファンダ的には「待ち」。
株価に対して利益面が追いついていない…過熱感がある。
・テクニカル的には「買い」。
短期的には今すぐ買っても上昇しそうな値動き。
長期的には一旦下降する可能性が高いので、2,400~2,700円ぐらいまで下がったところで押し目買い。
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