ブログで稼げるようになったときに気になってくるのが「税金」です。
順調に稼げてきたら節税対策もしっかりしましょう。
この記事では↓のような人向けです。
・ある程度ブログで稼げるようになったけど、いくら税金がかかるのか心配
・ブロガーの節税方法ってどんなものがあるのか知りたい
今回は、1,000件以上の確定申告書を作ってきたプロによる節税対策を無料で公開します!
まだブログで稼げていない人も知っておいて損はないので、よかったらチェックしてみてください。
結論:とりあえず全部の領収書を残しておく
結論からいいます。
とりあえず、お金を使ったときにもらう領収書・レシートはすべて残しておくことです。
クレジットカードやpayで支払った分はデータを保存しておきます。
これさえやっておけば、後から何とでもリカバリーできます。
逆に、領収書類がなければ節税対策はほぼ不可能です。
あと、基本的な考え方は…
経費とは、その収入を得るためにかかった費用のことです。
この考え方さえわかっていれば「何が経費になるのかなぁ」と迷うことはありません。
ブロガーの税金って?
ブロガー=個人事業主です。
サラリーマンの人は会社で年末調整してくれるので、そこで税金の清算が完了します。
しかし、個人事業主は自営業者ですので、自分で確定申告して利益分の税金を納めなくてはいけません。
また、申告するときは事前に1年間の収入と経費を集計しておく必要があります。
ちなみに、収入より経費の方が多い場合は申告の必要はありません。
前提:ブロガーの収入は何か?
そもそもブログ書いてる人ってどうやって稼いでいるの?
ブログに広告を載せることで広告料をもらっています
ブログで稼げている人は説明の必要がないかもしれません。
が、一応ザックリまとめておきます。
ブログで稼ぐ方法は、ブログに広告を貼ることによる公告収入、自分のノウハウや技術などの情報商材の販売、自分が作った商品の販売などがあります。
基本はgoogleアドセンスやアフィリエイトなどの広告収入がメインとなります。
ブログで稼いだら税金っていくらかかるの?
稼いだ収入にはいくら税金がかかるの?
大体、収入から経費を引いた2割ぐらいですね
税金の計算方法は↓のとおりです。
税金の額=(収入-必要経費-所得控除)×税率-税額控除
難しい用語がいっぱい出てきてイヤになるかもしれませんが、カンタンに解説します。
収入 | ブログを運営することでもらったお金(広告料など) |
必要経費 (経費) | ブログを運営するのにかかった支出(ネット通信料など) |
所得控除 | 税金を計算するときに減額してくれるもの(生命保険料控除、扶養控除など) ※経費とは別 |
税率 | 1.所得税:(収入-経費-所得控除)の額によって5%~45%(-α)変動する 2.住民税:一律10% |
税額控除 | 特別な支出があったときに減税してくれるもの(住宅ローン・ふるさと納税など) |
これでもまだわかりにくかもしれませんので、ザックリした例をみてみます。
例)給与収入500万円(年末調整済)、ブログ収入60万円、ブログ経費35万円のとき
所得控除は年末調整分だけ、税額控除はナシのため、単純にブログ収入分の税額を計算するだけになります。
そのため、収入60万円ー経費35万円=25万円
所得税:25万円×10%=25,000円
住民税:25万円× 10%=25,000円
よって、2つの税金あわせて5万円かかります。
↑の例で、仮に経費が50万円あった場合はどうなるのでしょうか?
収入60万円ー経費50万円=10万円
そのため、所得税・住民税合わせても2万円で済むことになります。
これからわかるとおり、経費が多ければ多いほど支払う税金が減ることになります。
経費の基本的な考え方
じゃあ、いっぱい経費を申告するぞー
その収入に関係のある費用じゃないと経費にならないんです
経費とは…
収入を得るために直接必要な費用のことです。
そのため、何でもかんでも経費として計上することはできません。
例えば、飲食店をしている個人事業主の経費をみてみましょう。
考えられる経費は↓のとおりです。
- 店を建てたときの費用 or 借りている場合は家賃
- 駐車場代
- 店の電気代、水道代、ガス代
- 店や備品のメンテナンス代(清掃、機械の修理など)
- 従業員、アルバイトなどの人件費
- 消耗品の購入(おしぼり、割りばし、小物など)
- 厨房機器や電化製品の購入費
- 通信費(仕事で使用している分のスマホ代、ネット回線代など)
- 広告宣伝のための費用(チラシ、クーポン券など)
- 手数料や利用料(クレジットカード手数料、システム利用料など)
- 接待交際費(顧客へのプレゼント、打合せのための飲食代など)
- その他
めっちゃあるやん(笑)
と思いますよね。
そうなんです。
↑の例でいうと、飲食店経営に関係する費用であればすべて経費とすることができます。
しかし、ダメなものもあります。
- その仕事に関係のない支出
- 事業主個人に対する給与(スーツ代含む)
- 事業主個人にかかる健康管理費(スポーツクラブの会費、健康診断、人間ドッグの費用など)
- 所得税、住民税、罰金
- 医療費、社会保険料(所得控除になる)
- プライベートと兼用している費用(使用割合分だけ経費になる)
- 家族への給与や家賃などの支払い(生計が別であったり、青色申告するときはOK)
↑のような経費のポイントがわかったところで、具体的にブロガーの経費は何だったらいいのかを見てみましょう。
ブロガーはコレを経費にしよう
通信費
ブログで収入を得ている人の必要経費といえばコレ!
通信費です。
毎月の電話代・インターネット料金・郵送料金などがあたります。
ブロガーは必ずインターネットできる環境がないとできない仕事ですので、通信費が0円になることはありません。(必ず申告しましょう♪)
ただし、スマホやインターネットなどは日常生活(仕事以外)で使っている部分もあるため、「家事按分」して一部のみ経費にすることが多いです。
※案分率は実態に合わせて自分で決めます。
逆に、サーバー代や仕事専用の回線を別契約している場合は100%経費にできます。(家事按分は必要ナシ)
例:スマホ代が月々3,000円かかっているが、ブロガーとして使っている割合が20%だったとき
3,000円×0.2=600円…年間7,200円が経費となる。
通信費になるもの(一例)
電話代 | ・回線の開設工事費 ・固定電話、携帯電話の利用料金 ・FAX料金 | ※電話機本体の購入費は 消耗品費or備品購入費になる |
インターネット料金 | ・初期工事費 ・回線使用料、・プロバイダ料 ・サーバー代、ドメイン代 ・Wi-Fi利用料 | ※ルータ機器を購入した場合は消耗品費 (レンタルで料金に含まれているときはOK) |
郵送料金 | ・切手代 ・はがき代 ・郵送料、配送料 | ※荷造運賃で計上してもOK (どちらかで統一する) |
居住費
基本的にブロガーは家で仕事をすることが多いと思います。
そのため、住居に関する費用の一部も経費として計上OKです。
アパート・マンション住まいの人は家賃、持ち家の人は固定資産税が経費になります。
ただし、全額OKというわけにはいきません。
当然仕事以外でも家を使用しているため、家事按分することになります。
使っている場所の広さや時間で変わりますが、ザックリいうと副業でしている場合は10%~20%、本業でやっていても50%~60%程度が妥当です。
例:月々の家賃が8万円、副業でブログ収入がある人の場合
80,000円×20%=16,000円 …年間192,000円が経費となる。
また、ノマドワーカーの人はカフェ代やコワーキングスペース代なども経費にできます。
ただし、カフェのフードメニューは対象外になることが多いので飲み物だけ経費にする方が無難です。
※誰かと打合せする場合は接待交際費になりますので、フードもOKとなります。
アパート住まい | ・家賃 ・共益費 ・駐車場代 | 地代家賃 |
持ち家 | ・固定資産税 | 租税公課 |
ノマドワーカー | ・カフェ代 ・コワーキングスペース代 | 会議費 or 雑費 |
備品購入費(減価償却費)
基本的に10万円以上のモノの購入費は「減価償却(げんかしょうきゃく)」といって、1年分で経費を全額使うのではなくて、2年~数年で分割して経費を使っていく方法をとります。
ブロガーの仕事道具で、高額なモノはパソコン(スマートフォン)、パソコンデスク・チェア、カメラなどがあります。
仕事のためにこれらを使っているのですから、当然これらの購入費やメンテナンス代は経費となります。
しかし、ここでも家事按分の考え方が登場します。
例えば、パソコンを1台しかもっていないのであれば、仕事専用のパソコンとは主張しにくい(仕事以外でも使ってるでしょ、と突っ込まれる)ので、100%経費としたいのであればパソコンの2台持ちをおすすめします。
でも、ブログの更新頻度や収入状況によりますが、1台だけでも費用の50%~80%は家事按分できます。
10万~20万円程度であれば、購入費用の半分ずつを今年と来年の経費にする、というやり方でOKです。
万一違っていたとしても税務署からそれほど突っ込まれることはありません。(たいした影響はありませんので…)
※10万円以下のモノであれば、↓にある「消耗品費」として計上してもOK
消耗品費
高額な買い物ではないですが仕事上必要なものが該当します。
例えば、パソコン用のソフトウェア、パソコンの周辺機器、デスク周辺アイテム、書籍などです。
その他、ブログの内容によっては様々なものが経費にできます。
ソフトウェア | 写真加工、イラスト作成、表計算、wordpressの有料テーマなど |
パソコン周辺機器 | マウス、キーボード、モニター、プリンターなど |
デスクアイテム | 机、椅子、書籍、プリンタインク、用紙、ペンなど |
交際費
ブログの記事を書くための取材での食事代、ブログのセミナーなどの参加費・親睦会費・宿泊費・交通費、先輩ブロガーや異業種の人との飲み会など、営業・スキルアップなどのための費用は経費となります。
逆に交際費と認められないのは、家族との外食や旅行です。
また、宿泊費や交通費が通常以上に高額なとき(ビジネスクラスやグリーン席、高級リゾートホテルなど)はダメなときがありますので、控えておいた方が無難です。
交際費は節税対策に有効ですが、必要以上に高くなりすぎるとツッコまれるところですのでホドホドに。
ポイントは、仕事に直結しているか・贅沢しすぎていないか、です。
+α …ブログの内容によってはこれもOKな経費
地域・旅行系
旅行系ブロガーは、交通費・宿泊費などの大半を経費にすることができます。
車で移動する人は、車本体の購入費用、ガソリン代、有料道路代、車の税金に車検代、あと車の保険代までも経費にできます。
車はとても維持費がかかるものなので、ココを経費にすることができれば節税になりますね。
もちろん、電車、バス、飛行機などを使う場合はその費用も経費にできます。
<注意点>
・家族旅行を兼ねてもOKですが、経費になるのは自分の支出分だけになります。
・費用の大きいもの(海外旅行など)は税務署に目をつけられやすいので説明できるように資料を残しておく必要アリ。
グルメ・料理系
・料理系(自分で作った料理レシピを公開するなど)のブロガーは、食材や厨房器具、電気・ガス代などが経費になります。
また、料理の勉強のための書籍やセミナー代、レストランなどの食事代も勉強という名目で経費にすることが可能です。
・グルメ系(おいしいお店を紹介するなど)のブロガーは、レストランやカフェの食事代、お店までの交通費などが経費になります。
※旅行系ブロガーに近いです。
<注意点>
・家族(プライベート)での食事代や食材は経費にできません。
・友人と外食したときは交際費、一人で外食したときは研修費などと分けておくと説明しやすいかと思います。
動物・ペット系
ペット系ブロガーは、ペットの購入費、食費、ペット用品などが経費になります。
また、勉強のための書籍や動物園、水族館などの入場料、交通費などもOK。
恋愛・結婚・家庭系
恋愛系ブロガーと一言でいっても広範囲なので、一般的な経費をサラッと…。
恋愛系ブログのジャンルにもよりますが、例えば婚活ブログの場合は、実際に婚活パーティに行ったときの体験や婚活サイトを登録してのレビューなどを記事にすると思います。
よって、パーティの会費、サイトの登録料、飲み会代などが経費になります。
住宅・生活系
生活系ブロガーといっても色々あると思います。
住まい・不動産系ブロガーは、取材にかかる費用、家のメンテナンス代、家やマンションの購入資金(グレーゾーン?)など。
DIY、雑貨系ブロガーは、材料代、専用機器などの購入費など。
スポーツ・アウトドア系
スポーツ系ブロガーは、スポーツジムの会費、施設のレンタル代、健康器具の購入費、スポーツウェアの購入費などが経費になります。
アウトドア系ブロガーは、皆様の想像どおり、アウトドアグッズやアウトドア系のウェア・靴の購入費などです。
ファッション・ビューティ系
美ブロガーは、ブログの内容によりますが、服や靴・アクセサリーなどの購入費、メイク道具やエステ、整体などの費用、美容室や美容グッズなどの費用などさまざまなものが経費となります。
プライベートと混同されがちになりますので、税務署から突っ込まれてもいいようにちゃんと説明できる分を経費にしましょう。
ポイントは自分がどのジャンルのブログを書いているか?
その商品を購入したことで収入に結びついているかがポイントになります。
健康・医療系
健康系ブロガーは、健康グッズ、サプリメント、スポーツジム会費などが経費になります。
ただし、薬代は医療費控除になりますので、経費にすることはできません。
しかし、医療費控除に該当しないビタミン剤やサプリは経費として計上できます。
趣味系・その他
ブログの内容によりますが、それに関する支出は経費になります。
何かテキトーになっててスミマセン(笑)
ザックリいうと、自分が「その収入を得るために必要なんだ」と説明できるのであれば経費になるのです。
経費を計上するにはどうすればいいの?
経費を計上するためには、経費を支出したことがわかる根拠資料が必要です。
つまり、領収書やレシート、帳簿などの類です。
領収書などがないと支払ったことを証明することができないため、経費とすることができません。
領収書=減税チケットと考えて、大切に保管しておきましょう。
また、1年に1度確定申告をする必要があります。
これは、税務署に収入と経費の申告(報告)をして、自分で所得税を計算し、納付の必要があれば自主的に所得税を納付する、というものです。
その際に、収入と経費をまとめたものが収支内訳書(青色申告決算書)です。
最近はフリーソフトでカンタンに確定申告書などが作成できるようになっていますので、収入があまりないうちからチャレンジしてみることをオススメします。(そんなに難しくないですよ♪)
まとめ
いろいろとゴチャゴチャ書いてきましたが、結論としては…
その仕事(収入)に関係あるものは経費になる
というのが大前提にあります。
あとは、それを逸脱するような過剰な費用や、一般的に贅沢と思われるようなものはグレーゾーンというわけです。
ポイントは、「この経費ってどうなの?」って言われたときに、自信をもって「それは…のため必要だったのです。」と回答できるものを経費として計上することです。
確定申告したときは細かいところまでは突っ込まれません。
数カ月、数年経った後に税務署からの「おたずね」があったときが一番怖いですよ。
経費になるものは? | 収入を得るために直接かかった費用 |
必要なものは? | 領収書、レシート、電子データ、記録簿(少額の支払い) |
何すればいい? | 3/15までに確定申告する(遅れた場合はできるだけ早く) |