クレオって何してる会社?
カンタンにいうと、会社の人事・給与・会計部門が使う業務用システムを提供したり、他社から依頼されたシステムを作ったりしている会社です。
個人向けではなく、法人・官公庁向けのシステム開発などを行っていますので、人事・経理部門で働いている人は知っている人がいるかもしれませんが、一般の人にとっては何をしている会社かわからないと思います。
ソリューションサービス事業(メイン)
メインとなる売上は「ソリューションサービス事業」であり、2021.3月期の売上構成比で38%となります。
例を挙げると…
・2,000社以上のユーザ企業を抱える人事給与・会計・資産管理パッケージシステムである「ZeeMシリーズ」
・業務効率の向上やコスト削減に寄与する BPM「BIZ PLATFORM」等のパッケージソフトの提供、カスタマイズ
・その他ソフトウエア、クラウドサービス、RPAの開発など
サポートサービス事業
次に売上構成比が高いのは「サポートサービス事業」であり、全体の31%を占めています。
・ヘルプデスクやテクニカルサポートを中心としたサポート&サービス
・選挙の出口調査、社会調査、市場調査等、インバウンド・アウトバウンド両対応のコールセンターサービス、など
その他事業
・大企業向けシステムの受託開発、官公庁・自治体向けのシステム、新聞社の組版システム、公営競技のオッズシステム等
・国内大手ポータルサイト事業者とそのグループ企業に対して、ポータルサイトや Web サービスの基盤となるサーバシステムの開発、保守、ハッキング対策等も含めた運用サービス
業績とかはどうなの?成長性は?
まずは売上と利益をみていきましょう。
クレオの公式サイトに財務ハイライトがありますが、バフェットコードは長期間の推移がわかりますので、両方のグラフを見ていきます。
2016年に売上高の減少がありましたが、2017年以降はずっと右肩上がりで過去最高を更新し続けています。
ちなみに、2022年3月期の予想売上高は155億円(15,500百万円)となっています。
利益は、2016年以降ずっと右肩上がりで成長を続けています。
営業利益・純利益ともに過去最高を更新し続けており、2022年3月期も最高益をただき出す予定です。
すばらしいですね!
利益率は昨年より下がると予想されていますが、着実に成長を続けているようで安心して株を保有できそうです。
次に、自己資本額とROEを見てみましょう。
ROE(あーるおーいー)とは?
自己資本利益率…会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるかを示す。(ROE = EPS / BPS)
一般的には10%以上であれば合格ライン。
(100万円の元手で10万円稼げたらROE=10%となる。)
ROEは合格ラインである10%を超えているのでOK。
自己資本比率も70%以上あるので、健全な財務がされていて倒産のキケンは少ないといえます。
また、自己資本・総資産ともに増加していますので、成長性も高いと判断できますね。
この株持ってたら儲かるの?
株で儲けるにはキャピタルゲインとインカムゲインの2つがあります。
つまり株の売買による差益と配当のことです。
今後株価は上がるのか?
株価が上がる要因はザックリ2つあります。
- 現在株価が割安で(過小評価されていて)、今後適正価格に戻っていく。
- 今後の売上・利益が増えることにより株の価値が高まる。
まずは、現時点での株価が割安かどうかをチェックしましょう。
割安度を計る一番カンタンな方法はPERを見ることです。
2021.11.5時点でのPERは10.8倍です。
基本的に15倍以下なら割安圏内といいますので、どちらかといえば割安と判断できます。
また、EPS・BPSはキレイに右肩上がりですね。
安心して成長を見守れそうです。
EPS(いーぴーえす)とは?
1株あたりの利益のこと。(EPS=当期純利益/発行済株式総数)
株主が保有している1株に対して、会社が稼いだ利益額を示す指標であり、数値が高いほど収益力があり株価上昇につながる。
数年間の推移をみて右肩上がりになっていれば投資先として魅力的。
次に、今後の売上・利益が増えるかどうかを予想してみます。
↑の売上・利益で解説したとおり、現在までは順調な右肩上がりで成長を続けてきました。
これが続いてくれると株価もそれに比例して上がっていくものと思います。
クレオの今後の成長戦略は↓のとおり。
売上高向上のために「共創型受託開発を拡大」
…クラウド化を加速、DXに注力
成長を持続させるために人財育成を強化
…将来世代ののリーダ育成、グローバル人財の育成、技術者のレベルアップ
経営目標は営業利益率を重視
…10%以上の水準の引き上げをめざす。
クレオのシナリオどおりいけば、株価は順調に上がっていくものと思います。
ただ、短期的な上昇は期待しない方がいいでしょう。
めちゃくちゃ急成長するようなスタイルのビジネスモデルではありませんし、全体的にみても株価が1年で2倍・3倍と上がっていくようなシナリオは描けません。
ゆっくり成長を見守る、という感じでしょうか。
配当狙いで長期保有はアリ?
現在の配当は1株当たり38円です。
配当性向は40%、配当利回りは3.7%です。
2017年に一度だけ減配していますが、それ以外では増配しています。
クレオとしては、配当性向40%を維持する方針のようですね。
ちゃんと株主のことも考えているようですので、会社が順調に成長していけば、配当も増配が期待できます。
配当利回りも3.7%と日本株としてはやや高い部類に入ります。
長期ホールド銘柄としてチェックしておいてもいいと思います。
いつ買えばいいの?
株の買い時はチャートを見る方がわかりやすいです。
まずは全体を見るために週足チャートからみてみます。
2017年以前は株価500円以下で推移していましたが、そこから2019年6月までは順調に上昇していきました。
が、そこからは下降トレンドになってしまい、2020年のコロナショックで860円ぐらいまで下がってしまいました。
で、そこから上昇するのかと思いきや1,500円ぐらいで再度下がっていき、現在値に至っています。
次は日足チャート。
これだけ見ると典型的な下降トレンドですね。
下降している最中は「買い」は推奨できません。
幸運にも買った後に上昇していく場合もありますが、確率的には勝った後もズルズルと下がっていくことが多いです。
なので、上昇に転じるキッカケが欲しいですね。
まぁ超長期保有で数十年保有するよ、って人は今買ってもいいかもしれません。
誰にも株価の未来は読めませんからね。
投資資金に余裕があるのなら、ちょっとずつ分散して買っていくのが一番ですね。
まとめ
クレオって何してるの? | 法人向けのソフトウェアやサービスを作ってる会社。 |
業績はどう? | 売上・利益ともに順調!確実に去年よりよくなっている(成長している) |
将来性は? | 需要が減りにくい分野だし、会社の計画も手堅く稼ぐスタンスにしてるので安心。 |
ぶっちゃけ買えば儲かる? | 長い目で見ると株価は上がっていくと思われる。ただ、短期的には下降するかも。 配当目当てならいい銘柄♪ |
いつ買えばいい? | 短期売買するなら今は非推奨。 長期ホールドするなら今でもOK。 |
<注意点>
・この銘柄を実際に購入して損失を被ったとしても当方は一切責任を負いません。
・投資は自己責任でお願いします。
・会社が現在公開している情報から私が思ったことを書いているだけです。
・参考にしていただけますが、投資に妄信は禁物です。
<他にもあるよ♪高配当銘柄>